2026年F1バルセロナテスト《3日目》総合結果:際立つメルセデスPU勢、ライバル陣営はいずれも赤旗トラブル

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2026年F1バルセロナ・シェイクダウン3日目のセッションが1月28日に行われ、午後を担当したアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が1分17秒前半をマーク。これは、午前に主にC1ハードタイヤで走行した僚友ジョージ・ラッセルを約0.2秒上回るタイムであり、テスト開始以来の全体ベストを更新した。

この日はパワーユニット(PU)メーカー4陣営、計6チームがカタロニア・サーキットでテストプログラムに取り組んだが、その中でもメルセデスPU勢の安定感が際立つ一日となった。

2026 F1バルセロナ・シェイクダウン3日目 非公式参考結果
Pos Driver Team Time Gap Laps
1 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 1:17.362 0.000 91
2 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:17.580 0.218 92
3 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:18.307 0.945 77
4 フランコ・コラピント アルピーヌ・メルセデス 1:19.150 1.788 58
5 ピエール・ガスリー アルピーヌ・メルセデス 1:19.297 1.935 67
6 オリバー・ベアマン ハース・フェラーリ 1:19.314 1.952 42
7 アーヴィッド・リンブラッド レッドブル 1:19.420 2.058 120
8 ニコ・ヒュルケンベルグ アウディ 1:21.010 3.648 68

躍動するメルセデスPU勢

カタロニア・サーキットでマクラーレン「MCL40」をドライブするランド・ノリス、2026年1月28日F1バルセロナ・シェイクダウン3日目copyright McLaren

カタロニア・サーキットでマクラーレン「MCL40」をドライブするランド・ノリス、2026年1月28日F1バルセロナ・シェイクダウン3日目

ワークスメルセデスの「W17」は、この日だけでラッセルとアントネッリがそれぞれ90周以上を走行した。シェイクダウン開始からの合計周回数はすでに334周(1,500km以上)に達しており、信頼性という点で次世代メルセデスPUは、ライバル勢を一歩リードしている。

「今朝の路面温度は一桁台前半だったから、タイムに関してはほとんど何も読み取れない」とラッセルが振り返ったように、現時点でのパフォーマンス評価は時期尚早だが、タイムシートの上位5台すべてをメルセデス製PU搭載マシンが占めた事実は印象的だ。

一方で、現場部門を統括するアンドリュー・ショブリンによると、最終3日目の走行では「これまでよりも少し踏み込んだセットアップ作業に入る予定」であり、バーレーンでの公式プレシーズンテストに向けて、メルセデスは早くもパフォーマンス面にも注力していく計画だ。

満を持してベールを脱いだ現王者マクラーレンの「MCL40」は、ランド・ノリスのドライブで77周を走破。この日も公式なタイムは発表されていないが、情報筋によれば、ノリスは初走行ながら、アントネッリの1秒以内に迫る3番手タイムを刻んだ。

走行を終えたノリスは「生産的で前向きな初日」と評価。チーフデザイナーのロブ・マーシャルは、この日の目的について「できる限り多くの情報を収集し、新規則によって生まれた全く新しいクルマの挙動を理解することにあった」と説明した。

フランコ・コラピントとピエール・ガスリーがステアリングを握ったアルピーヌ「A526」も合計125周を記録。それぞれ4番手と5番手に食い込んでおり、コンストラクターズ選手権最下位からの脱出に期待が膨らむ。

ガスリーは2026年型マシンについて「(前期型と比べて)かなり違うのは間違いないし、慣れるのに時間がかかるのは確かだ」と語った。また、エグゼクティブ・テクニカル・ディレクターのデビッド・サンチェスは「今日は計画通り、生産的な1日を過ごすことができた」と評価した。

3度の赤旗、非メルセデス勢の苦闘

一方で、非メルセデス勢は産みの苦しみに直面し、3チーム全てが技術的トラブルとみられる原因で赤旗を出す展開となった。

フェラーリ製PUを搭載するハースは、オリバー・ベアマンが非メルセデス勢最速となる6番手タイムを記録したものの、2回の技術的トラブルによるストップが響き、走行距離は初日の3分の1以下となる42周にとどまった。

チーム代表の小松礼雄は、午後の遅い時間帯に発生したトラブルについて「やや深刻」と評価しつつ、「現在その原因と対策を詳しく分析しています。できるだけ早く対処したいと考えていますが、比較的早い段階で把握できたため不幸中の幸いだったと言えます」と付け加えた。

カタロニア・サーキットを周回するオリバー・ベアマンのハース「VF-26」、2026年1月28日F1バルセロナ・シェイクダウン3日目Courtesy Of Haas

カタロニア・サーキットを周回するオリバー・ベアマンのハース「VF-26」、2026年1月28日F1バルセロナ・シェイクダウン3日目

初日に深刻な不具合に見舞われたアウディは、ニコ・ヒュルケンベルグが「R26」で70周近くを走り込んだが、再びトラブルが発生し、午前中はタイムを残すことすらできなかった。

レーシング・ブルズのアーヴィッド・リンブラッドは最終的に100周の大台を突破。初のレッドブル製PUの信頼性が決して悲観すべき水準ではないことを示したが、それでも赤旗の原因となる場面が見られた。

テスト後半戦に向けた展望

テストは残り2日間となった。アウディ、ハース、メルセデス、レーシング・ブルズ、レッドブル、アルピーヌの6チームはすでに2日間の走行を終えており、4日目か最終日のいずれかで再びコースに出る予定だ。

両日とも雨は予想されておらず、気温もほぼ同水準と見込まれる。ただし最終日は風が強まる可能性があり、天候予報が重要な判断材料となる。

一方で、キャデラック、フェラーリ、マクラーレンは残り2日間とも走行を予定する。4日目には、いよいよアストンマーティン・ホンダがその姿を現す見通しだ。

メルセデスが築いた高い壁に、ホンダやフェラーリはどのように挑むのか。バルセロナ・シェイクダウンは後半戦へと突入する。