2023年インディ500予選:出走順とフォーマット、佐藤琢磨は後手に…

インディアナポリス・モーター・スピードウェイのウォールにペイントされたインディ500の文字、2023年5月19日Courtesy Of Penske Entertainment

5月20日(土)と21日(日)にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われる2023年インディ500予選では、34台のマシンが33のスターティング・グリッドをかけて競い合う事になる。つまり1台は予選落ちを喫する。

インディ500の予選はインディカー・シリーズの他のイベントとは異なり、4セッションに分けての段階的かつ独特なフォーマットで行われる。

Courtesy Of Penske Entertainment

インディアナポリス・モーター・スピードウェイと観客、2023年5月19日インディ500プラクティス5

予選1日目

全車が参加し、最終的に13~30グリッドが決する予選1日目のセッションは、21日(土)の現地午前11時から17時50分にかけて行われる。日本では日本時間21日(日)0時30分から「スカパー!番組配信」でライブストリーミングされる。

インディ500テレビ視聴方法

まずはファストフライデーの夕方に行われたくじ引きによる順番に従って、全車が少なくとも1回のアテンプト(計測ラップ)を行う。インディ500の予選では、4周連続で走行を行い、その平均スピードを競う。

一巡した後、各車は再アテンプトするかどうかを決め、次の2つのレーンの内のいずれかに並ぶ。

  • レーン1:計測済みのタイムを放棄する代わりに、レーン2に優先してコースに出ることができる。優先レーンとも呼ばれる。
  • レーン2:計測済みのタイムを維持することができるが、レーン1が空になるまでコースに出ることができない

Courtesy Of Indycar

アテンプトのためにレーンに並ぶマシン、2020年第104回インディ500予選1日目の様子

予選2日目

初日の予選を経てグリッドが未定の16台が2日目のセッションに臨む。日本では22日(日)3時から「スカパー!番組配信」でライブストリーミングされる。

トップ12予選 – 現地14~15時

初日予選の上位12台は「トップ12予選」に挑戦する。土曜のタイムに基づき、遅い方から順にアテンプトを行う。計測チャンスは1回のみ。

上位6台はポールポジションを争う「ファスト6」に進む。7~12番グリッドが決定する。

ラストチャンス予選 – 現地16~17時

初日予選の下位4台は最終3つのグリッド(31~33番グリッド)を巡り競い合う。最も遅い車両はインディ500の出走権利を得ることができず、予選落ち=バンプアウトとなる。

一巡した後は時間目一杯、何度でもアテンプトすることができるが、アテンプトの度に計測済みタイムは抹消される。

ファスト6 – 現地17時15分~17時45分

「トップ12予選」の上位6台によりポールポジションを争う。アテンプトは「トップ12予選」の遅い順に行われる。計測チャンスは1回のみ。

19日(金)のファストフライデーでは、各車の4周平均速度が昨年より概ね5km/hほど増加していた。スコット・ディクソンが昨年の予選で記録した1996年以降としての史上最速アベレージラップ(234.046mph)の更新はほぼ確実な流れだ。

予選1出走順

Courtesy Of Penske Entertainment

走行に向けて準備する佐藤琢磨(チップ・ガナッシ・レーシング)、2023年5月17日インディ500プラクティスにて

3回のプラクティスの内、2回で最速を刻んだ佐藤琢磨(チップ・ガナッシ)は不運にも25番目のアテンプトとなった。佐藤琢磨は「条件を受け入れベストを尽くすしかない」と語る。

むろん当日のコンディション次第ではあるが、例年、セッション開始と共に気温と路面温度が上昇していくため、出走順は早い方が有利な傾向にある。終日に渡って雲が広がれば、出走順序の影響は少なくなる。

何にせよ、まずは何としてもトップ12に駒を進め、ポール争いに向けて2日目に望みをつなぎたいところだ。

  1. ライアン・ハンター=レイ
  2. コルトン・ハータ
  3. ウィル・パワー
  4. エリオ・カストロネベス
  5. マルコ・アンドレッティ
  6. マーカス・エリクソン
  7. クリスチャン・ルンガー
  8. アレクサンダー・ロッシ
  9. スコット・ディクソン
  10. シモン・パジェノー
  11. ベンジャミン・ペダーセン
  12. スティング・レイ・ロブ
  13. フェリックス・ローゼンクビスト
  14. トニー・カナーン
  15. エド・カーペンター
  16. RCエナーソン
  17. ジャック・ハーヴィー
  18. コナー・デイリー
  19. デブリン・デフランチェスコ
  20. グラハム・レイホール
  21. リーナス・ヴィーケイ
  22. パトリシオ・オワード
  23. カラム・アイロット
  24. ステファン・ウィルソン
  25. 佐藤琢磨
  26. デイビッド・マルーカス
  27. サンティノ・フェルッチ
  28. アレックス・パロウ
  29. ロマン・グロージャン
  30. カイル・カークウッド
  31. キャサリン・レッグ
  32. スコット・マクラフリン
  33. アグースティン・カナピーノ
  34. ジョセフ・ニューガーデン

この記事をシェアする

関連記事

モバイルバージョンを終了