2020年インディカー・シリーズ第2戦GMRグランプリ決勝スタート直後の様子、インディアナポリス・モーター・スピードウェイにて
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第104回インディ500、COVID-19の感染拡大を受け急きょ無観客開催に

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インディアナポリス・モータースピードウェイ(IMS)は現地8月4日(火)、8月23日の第104回インディアナポリス500レースをファン不在の無観客レースとして開催すると発表した。インディアナ州及び中西部の各州では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染が拡大している。

F1モナコGP、ル・マン24時間レースと並び世界3大レースの一つと称されるインディ500は、新型肺炎の影響を受けてこれまでに2度に渡って観客数を制限する計画を明らかにしてきたが、最終的にプラクティスと予選を含む全てのセッションを”クローズド・ドア”で開催する事を決定した。ファン不在での開催は史上初となる。

IMSは無観客での開催について「この厳しい決断は、州や市の指導部との慎重な検討を経て、広範な協議を重ねた結果として下された」と説明した。

「我々は当初、観客動員数を25%に抑えてレースを開催する方向で調整を進めてきたが、市と州による予防対策にもかかわらず、マリオン郡とインディアナ州の感染者数は悪化の傾向を辿っている。(観客制限を発表した)6月26日以来、マリオン郡の症例数は3倍、陽性率は2倍に達している」

「当初から述べてきた通り、我々はコミュニティの健康と安全を第一に考えている。6月下旬の時点において、キャパシティを制限して観客を受け入れるという計画は適切であったが、現状においては適切とは言えない」

「観客の体験向上のために行われたペンスキー・コーポレーションによる投資の成果を披露できず残念だが、これは正しい決断だと確信している。ロジャー・ペンスキーをはじめとして、インディ500に関わる全ての関係者がファンとのレースを望んでいたが、インディアナ州及びインディアナポリス市と協議の結果、最終的にこのような結論に至った」

「スピードウェイに対する我々のコミットメントは揺るぎないものであり、今後も世界のレーシングキャピタルに投資していく。2021年5月30日に行われる”レーシング界で最も偉大なスペクタクル”において、再びファンと会える事を楽しみにしている」

当初5月24日に予定されていた第104回インディ500は、新型肺炎の感染拡大防止のための米国全土を対象としたシャットダウンのために8月23日に延期された。

最初のプラクティス走行は8月12日に予定されているが、現時点ではエントリーリストすら公開されておらず混乱が生じている事が伺える。予選は8月15~16日、決勝は8月23日に開催される。