決勝での燃料制限に苦言呈すライコネン「レースが退屈になるし苦痛で仕方ない」F1アブダビGP《決勝》
最終戦アブダビGPで4位フィニッシュしたキミ・ライコネンは、ダニエル・リカルドからチャンピオンシップ4位を奪取した事には全く触れず「退屈なレースだった」と現行F1を一刀両断した。
舞台ヤス・マリーナ・サーキットは、シーズンワースト5に入る燃費のキツさで知られており、ライコネンはレース周回55ラップのほとんどで燃費走行を強いられた。現在のレギュレーションでは燃料は105kg以下と定められており、その流量は1時間あたり100kg以下に制限されている。
1.6L V6ハイブリッドターボエンジンが導入された2015年以降は、燃費の良いマシン=速いマシンとなるように規約が作られており、ドライバーたちは全周回を全開で走れない事に対して度々不満を表明している。特に昔のF1を知るベテランほど気に入らないようで、ライコネンと同じ世代のフェルナンド・アロンソは、2015年のカナダGPでチームからの燃料セーブの指示を拒否していた。
リフトばかりやらされて精神的に苦痛
キミ・ライコネン決勝: 4位, 予選: 5位
車の感触はかなり良かったけど、本音を言えばレースは退屈だった。ほとんどの時間で燃料セーブを強いられたからね。僕に言わせれば、これはレースとなんの関係もないだろって話なんだけど、ルールはルールだから仕方ないし、どうにも出来ない。
ストレートのブレーキングポイント200m手前からリフトし続けるんだ。後ろの連中も同じ事をする。車にポテンシャルがあるのに攻められないのは精神的に苦痛だね。一見すると近づいて見えるのに、実際にはそれはバトルじゃないんだ。しょうがないから、ルールに則って燃料をセーブしながら後ろにいたフェルスタッペンを抑えてやったよ。シーズン中は何箇所かこういうサーキットがあるんだけど、全然楽しくないね。
全体としてみれば、今年は強いパッケージを手に入れたんだからもっと上手くやりたかったよ。僕らは問題を最小限に留め解決しなきゃならないね。来年はまた別の話だしマシンも変わるからゼロからのスタートって事になる。あらゆる領域を改善させて速く走りたいね。
今季最後のレースは、ポールポジションスタートのバルテリ・ボッタスがそのまま逃げ切りポール・トゥ・ウイン。2位にはルイス・ハミルトンが続き3位以下を大きく引き離してフィニッシュ、チャンピオンチームの独壇場となった。決勝の詳細は、2017年F1アブダビGP決勝順位結果を参照されたい。