
違反なのに“罰せない”? サインツに下されたオランダGPの異例裁定、なぜ警告にとどまったのか
カルロス・サインツ(ウィリアムズ)が、2026年F1第12戦オランダGPのスプリントに向けたフォーメーションラップ中に他車を追い越し、F1規則第B5条6号4項に違反した。通常であればピットレーンスタートが科される違反だが、スチュワードは警告処分とした。
スターティンググリッドに着くための準備周回、いわゆるフォーメーションラップ中に、サインツは第1セーフティーカーラインに到達する前にバルテリ・ボッタス(キャデラック)を追い抜いた。これは明確な規則違反に該当する。
この違反に対する処分はピットレーンスタートだが、サインツはパルクフェルメ下でのサスペンションのセッティング変更に伴い、すでにピットレーンからスタートすることが決まっていた。
ヴィタントニオ・リウッツィを含む5名のスチュワードは、同じ措置をもう一度科しても実質的な意味を持たないと判断。過去の同様の裁定に倣い、追加のピットレーンスタートではなく、ドライバーへの警告を本件の処分とする決定を下した。
サインツはその後、ピットレーンからスプリントをスタートし、20位でフィニッシュした。
本来であればピットレーンスタートにつながる違反を犯しながらも、すでに同じ措置を受けることが決まっていたため、スチュワードは規則上の理由から実効的なペナルティを科すことができず、その結果、警告にとどまるという異例の裁定となった。