
コルトン・ハータ、F1昇格に黄信号…初のF2で壁。「失望」を認める
2026年シーズンの折り返し地点を迎え、コルトン・ハータ(ハイテック)は現在、FIA-F2選手権に転向した最大の目的の達成が危ぶまれている。
インディカー・シリーズで通算9勝を誇るアメリカ人ドライバーは今年、キャデラックのF1テストドライバーを務めながら、2027年のF1参戦を目指してF2への参戦を開始した。
F1参戦に必要なスーパーライセンスを取得するには、過去3年間で40点のライセンスポイントが必要となる。ハータは34点を保持して今季を迎えており、残る6点を確保して2027年にF1へ進むには、F2でランキング8位以内に入らなければならない。
仮に10位に終わった場合でも、F1のフリー走行1回目(FP1)に3回出走すれば不足分を補えるが、ハータは直近5レースで無得点が続いており、7ラウンド14レースで獲得したポイントはわずか20点にとどまり、ドライバーズ・ランキング17位に沈んでいる。
アメリカのモータースポーツ専門メディア『RACER』によると、ハータは自身の現状をこう振り返った。
「良い部分もあれば、悪い部分もある」
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ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットを走行するコルトン・ハータ(ハイテック)、2026年5月22日(金) FIA-F2選手権第3戦モントリオール
結果に「失望」も、深まるF2への理解
ハータがインディカーを離れてF2に転向したのは、F1で使用されているピレリ製タイヤやサーキットの習熟、そしてスーパーライセンスの取得に向けたポイント獲得のためだ。現状は結果が伴っていないが、学びという面では手応えを得ているとハータは言う。
「ポジティブな面について言えば、タイヤやコースについて学んでいること、そこから理解を深めることができている。それは将来に向けて極めて重要になるはずだ」
もっとも、成績に対する失望を隠すことはなかった。インディカーでトップを争い続けてきたハータにとって、今季の状況はここ数年経験したことのないものだった。
「もちろん、結果には失望している。そこから目を背けることはできない。僕のこれまでの経歴を考えると、常に勝利を目指して上位で争うことができていた。だから今年は、いろいろな感情に向き合い見直しているようなところがある」
「状況を好転させようと懸命に取り組んでいる。ただ、競い合いたい、レースをしたい、勝ちたい、競争力を発揮したいと思うのが僕の性分だ。だから、それができていない現状には失望している」
F2勢の速さに「驚きなし」誤算は己の不振
ハータは、インディカー・シリーズでの経験から、FIA-F2選手権に集うドライバーたちの実力を過小評価していたわけではないと強調する。
「僕はF2のドライバーたちを非常に高く評価していた。特に、彼らの多くとはインディカーで一緒に戦ったことがあり、彼らに何ができるかを知っているからだ。今なら[クリスチャン・]ルンガーが一番分かりやすい例だと思う」
ルンガーは2020年と2021年にFIA-F2選手権に参戦し、ルーキーシーズンには2勝を挙げてランキング7位を獲得した。2022年からインディカーに転向し、今季は2勝を挙げてランキング3位につけている。
ハータはルンガーの走りを引き合いに出し、FIA-F2選手権に参戦する若手ドライバーたちの速さは、F1で通用する水準にあるとの見方を示した。
「ここにいる多くのドライバーに何ができるかは、誰もが分かっていると思う。純粋な速さだけを見れば、そのほとんどはF1でも通用する。だから、どういう人たちと競い合うことになるかは分かっていた」
「そういう意味では驚いていない。ただ、今年ここまでの自分のパフォーマンスと、チャンスを生かし切れていないことには、少し驚いているかもしれない」
宮田を下回る現状、後半戦の目標
チームメイトとの比較も、ハータの苦戦を映し出す。宮田莉朋はハータを10点上回るポイントを獲得し、ランキング11位につけている。ハータは後半戦に向けて、一気に改善を目指すのではなく、段階的に前進する考えを示した。
「今の時点では、小さな改善を続けていくということに限られると思う。バランス面でも、チーム面でも、そして僕自身の側でも、小さな一歩を積み重ねることだ」
それでも、今季中にトップ争いに加わるという目標を変えるつもりはないという。
「ただ、レーサーとしての僕は、やっぱり勝ちたいと思っている。だから、それが最終的な目標だ。今の時点でそれがどれだけ現実的なのか、非現実的なのかは分からない。でも、僕は今でもそれを見据えている」