
ラッセルの”疑念ポール”はなぜ有効に? 疑問に答えるウォルフ。黄旗で揺れたF1オーストリアGP予選
2026年F1第8戦オーストリアGP予選で、ジョージ・ラッセル(メルセデス)がマックス・フェルスタッペン(レッドブル)のクラッシュに伴い黄旗区間を通過しながらポールポジションを獲得したことについて、メルセデスのチーム代表トト・ウォルフが擁護した。
Q3終盤、フェルスタッペンはターン9で高速スピンを喫してバリアにクラッシュした。これに伴いシングルイエローが提示されたが、その直後にラッセルがタイムを更新してトップに浮上したため、黄旗に関する規則を遵守しなかったのではとの疑問が広がった。
「100m減速した」とメルセデス代表
ウォルフによると、ラッセルは黄旗区間で明確に減速し、その結果として約0.15秒を失ったという。
「100mにわたってアクセルを戻した。シングルイエローだったし、ジョージはそれによって0.15秒を失った」
「信じられないラップだった。データでも確認したが、それ以前のすべてのラップと比べて大きくリフト(アクセルオフ)していた。本当によくやった。本当に嬉しく思う」
シングルイエローが振られた場合、ドライバーは速度を落とし、進路変更に備えなければならない。規則上は、当該マーシャル区間で通常より早いタイミングでブレーキをかける、あるいは明確に減速したことが確認されれば要件を満たす。
アントネッリ、ダブルイエローと誤認
一方、チームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリは、黄旗区間通過後にアタックラップを中止した。ウォルフは、その理由について次のように説明した。
「キミはダブルイエローが出ていると思っていたのだろう」
ダブルイエローでは、停止できる速度まで大幅に減速することが求められており、そのラップで「意味のあるラップタイム」を記録してはならないと規定されている。
編集部が現時点で確認可能なすべての情報を見る限り、ラッセルとアントネッリが当該区間を通過した時点でダブル・イエローフラッグは提示されていなかった。ダブルイエローに切り替わったのは、ラッセルがアタックを終えてインラップに入ってからだった。
ラッセルとアントネッリの判断の違いは、提示された旗の認識の違いによるものだった。アントネッリは最初のラップを終えた段階で暫定ポールを手にしていたが、最終的に4番手にとどまった。
アントネッリは「ダブルイエローだと思い込んでしまい、アタックを中止してしまった。そのせいでフロントロウを逃した。そうすべきではなかった。あれは僕のミスだ」と認めた。
正式なリザルトは執筆現時点で発表されていないが、スチュワードはラッセルの最終ラップを問題なしと判断しており、ラッセルは前戦バルセロナ・カタロニアGPに続く2戦連続となるポールポジションを確保する見通しだ。