
佐藤琢磨「フロントロウ目指す」予選へ“確かな手応え”、首位ローゼンクヴィスト / 2026年インディ500《4日目》結果
第110回インディ500の予選に向けたプラクティス最終日「ファスト・フライデー」が5月15日に行われ、3度目の制覇を目指す佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が232.655mphで総合4番手をマークした。
プラクティス初日にトラブルに見舞われ、出鼻をくじかれながらも徐々に帳尻を合わせてきた佐藤はセッションを終えて、土曜と日曜に控える今週末の予選に向けて「フロントロウを目指す」と宣言した。
セッション最速はフェリックス・ローゼンクヴィスト(メイヤー・シャンク・レーシング)の233.372mphで、唯一233マイルの壁を突破した。
琢磨、明確な手応え「去年よりは確実に良い」
この日の佐藤のパフォーマンスは、4日間にわたる積み上げの結果として現れたものだった。プラクティス初日は機械的なトラブルにより予定していた走行を消化できず14番手、2日目には「スピードが見つからない」と苦戦し、30番手まで後退した。
だが3日目に作業の重点を予選パッケージに移すと、単独走行(ノートウ)で最速を記録。そして4日目、エンジンブーストが引き上げられたファスト・フライデーでは、総合トップ5に食い込むスピードを見せた。
「クルマの完成度としては、去年より確実に良いです。去年のファスト・フライデーでは4周連続で走れなかったので。今日はしっかり走ることができました」と佐藤は語る。
「クルマの出来は80%くらいですかね。それでも、かなり良い位置にいると僕は思っています」
ファスト・フライデーは、ホンダおよびシボレー両エンジンメーカーのパワーユニットに対し、ブースト圧上限が引き上げられる唯一の練習日だ。各車はおよそ100馬力の上乗せを得る。この日は概ね5mph強のスピードアップが確認された。
このブースト引き上げは土曜日・日曜日の予選セッションでも適用されるため、ファスト・フライデーのラップこそが予選グリッドを占う最も精度の高い指標となる。
Courtesy Of Penske Entertainment
雨上がりのインディアナポリス・モーター・スピードウェイのパドックエリアで路面の水を掃き出すスタッフたち、2026年5月15日(金) 第110回インディ500プラクティス4-5(ファストフライデー)
明け方の降雨により、当初6時間が予定されていたこの日のセッションは2時間遅れでスタートした。ただ、インディカー側が終了時刻を午後7時まで延長したことで、最終的に5時間のセッションとして実施された。佐藤は「やりたかったプログラムは7割くらい終えられた」と評価する。
ノートウの順位については、現在、情報が錯綜しており「正確なことは分からないのですが、トップ5には入っていると思います」と語った。また、明日から始まる予選に向けては、次のような見立てを示した。
「明日は涼しくなる見通しである一方、日曜日はものすごく暑くなるようなので、すごく難しい予選になると思いますが、精一杯頑張ってフロントローを目指していきたいと思います」
インディ500における佐藤の予選ベストは昨年の2番グリッドだ。
父となったローゼンクヴィストが最速
セッション最速を刻んだローゼンクヴィストは、5月4日に妻エミーレさんとの間に第1子を迎えたばかり。父となってわずか11日後の予選前最終プラクティスで、今週初のトップラップを記録した。
「正直、出だしはかなり遅かったんだ」とローゼンクヴィストは振り返る。
「あの手の沼から抜け出せることって、めったにないから、今日はちょっと珍しい1日だった。最初の走行は230mphちょっとくらいだったと思う。そこから3mphも見つけたわけで、これはなかなかクールだよ。クルマの感触もかなり良かった。少しスピードが見つかると、それがつながって流れ始める感じだ。バランスも本当に良かった」
ローゼンクヴィストのトップラップはトウ込みの数字だが、ノートウでも6番手につけている。さらに4周平均の速さを競う予選シミュレーションでも全ドライバー最速の平均232.828mphを記録しており、本命の一角として予選に臨む格好だ。
Courtesy Of Penske Entertainment
ピットレーンに立つフェリックス・ローゼンクヴィスト(メイヤー・シャンク)、2026年5月15日(金) 第110回インディ500プラクティス4-5(ファストフライデー)
総合2番手は、2016年のインディ500覇者アレクサンダー・ロッシ(エド・カーペンター)。3番手は2024年のポールシッター、スコット・マクラフリン(チーム・ペンスキー)。そして佐藤を挟み、5番手には2022年の覇者マーカス・エリクソン(アンドレッティ・グローバル)が入った。
過去のインディ500優勝者2名、過去のポールシッター1名、そして佐藤という濃厚な顔ぶれがトップ5に並ぶ。
注目すべきはマクラフリンの走行内容だ。ノートウで3番手を記録した上、この日はわずか7周しか走っていない。マシンの仕上がりはかなり順調なようだ。ノートウ・チャートの2番手につけたアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)の走りも注目される。
なお、この日の周回数は836周で、今週5日間で最少となった。これはセッションが短縮されたことに加え、各チームが4周の予選シミュレーションに集中したためで、これまでのところ重大なインシデントは発生していない。
琢磨、26番目に最初のアテンプトへ
5月16日(土)から始まる予選では、初日に16位から33位までのグリッドが決定し、上位15台が日曜日の最終予選へ進む。日曜日にはポールポジションと、グリッド前方5列までの順位が決定する。
土曜日の予選で最初にコースインするのは、6度のシリーズ王者で2008年のインディ500覇者でもあるスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)だ。佐藤は26番目に最初のアテンプトに臨む。
ハイライト動画
2026年インディ500ファストフライデー結果
| Pos. | Driver Team |
Time Speed |
Gap | Laps |
|---|---|---|---|---|
| 1 | フェリックス・ローゼンクヴィスト Meyer Shank Racing w/ Curb-Agajanian |
00:38.5650 233.372 mi/h, 375.576 km/h |
29 | |
| 2 | アレキサンダー・ロッシ Ed Carpenter Racing |
00:38.6379 232.932 mi/h, 374.868 km/h |
0.0729 s 0.440 mi/h, 0.708 km/h |
23 |
| 3 | スコット・マクラフリン Team Penske |
00:38.6808 232.674 mi/h, 374.453 km/h |
0.0429 s 0.698 mi/h, 1.123 km/h |
7 |
| 4 | 佐藤琢磨 Rahal Letterman Lanigan Racing |
00:38.6839 232.655 mi/h, 374.422 km/h |
0.0031 s 0.717 mi/h, 1.154 km/h |
20 |
| 5 | マーカス・エリクソン Andretti Global |
00:38.6893 232.622 mi/h, 374.369 km/h |
0.0054 s 0.750 mi/h, 1.207 km/h |
34 |
| 6 | アレックス・パロウ Chip Ganassi |
00:38.7043 232.532 mi/h, 374.224 km/h |
0.0150 s 0.840 mi/h, 1.352 km/h |
30 |
| 7 | エド・カーペンター Ed Carpenter Racing |
00:38.7147 232.47 mi/h, 374.124 km/h |
0.0104 s 0.902 mi/h, 1.452 km/h |
26 |
| 8 | パトリシオ・オワード Arrow McLaren |
00:38.7219 232.427 mi/h, 374.055 km/h |
0.0072 s 0.945 mi/h, 1.521 km/h |
22 |
| 9 | リーナス・ヴィーケイ Juncos Hollinger Racing |
00:38.7235 232.417 mi/h, 374.039 km/h |
0.0016 s 0.955 mi/h, 1.537 km/h |
24 |
| 10 | ノーラン・シーゲル Arrow McLaren |
00:38.7237 232.416 mi/h, 374.037 km/h |
0.0002 s 0.956 mi/h, 1.539 km/h |
22 |
| 11 | クリスチャン・ラスムッセン Ed Carpenter Racing |
00:38.7268 232.397 mi/h, 374.007 km/h |
0.0031 s 0.975 mi/h, 1.569 km/h |
23 |
| 12 | スコット・ディクソン Chip Ganassi |
00:38.7453 232.286 mi/h, 373.828 km/h |
0.0185 s 1.086 mi/h, 1.748 km/h |
23 |
| 13 | コナー・デイリー Dreyer & Reinbold Racing |
00:38.7594 232.202 mi/h, 373.693 km/h |
0.0141 s 1.170 mi/h, 1.883 km/h |
20 |
| 14 | ウィル・パワー Andretti Global |
00:38.7642 232.173 mi/h, 373.646 km/h |
0.0048 s 1.199 mi/h, 1.930 km/h |
26 |
| 15 | ジャック・ハーヴィー Dreyer & Reinbold Racing |
00:38.7724 232.124 mi/h, 373.567 km/h |
0.0082 s 1.248 mi/h, 2.009 km/h |
42 |
| 16 | デイビッド・マルーカス Team Penske |
00:38.7747 232.11 mi/h, 373.545 km/h |
0.0023 s 1.262 mi/h, 2.031 km/h |
7 |
| 17 | カイオ・コレット A.J. Foyt Enterprises |
00:38.7887 232.026 mi/h, 373.41 km/h |
0.0140 s 1.346 mi/h, 2.166 km/h |
32 |
| 18 | サンティノ・フェルッチ A.J. Foyt Enterprises |
00:38.7936 231.997 mi/h, 373.363 km/h |
0.0049 s 1.375 mi/h, 2.213 km/h |
20 |
| 19 | クリスチャン・ルンガー Arrow McLaren |
00:38.8038 231.936 mi/h, 373.265 km/h |
0.0102 s 1.436 mi/h, 2.311 km/h |
25 |
| 20 | ジョセフ・ニューガーデン Team Penske |
00:38.8186 231.848 mi/h, 373.123 km/h |
0.0148 s 1.524 mi/h, 2.453 km/h |
18 |
| 21 | マーカス・アームストロング Meyer Shank Racing w/ Curb-Agajanian |
00:38.8207 231.835 mi/h, 373.102 km/h |
0.0021 s 1.537 mi/h, 2.474 km/h |
29 |
| 22 | エリオ・カストロネベス Meyer Shank Racing w/ Curb-Agajanian |
00:38.8289 231.786 mi/h, 373.023 km/h |
0.0082 s 1.586 mi/h, 2.553 km/h |
28 |
| 23 | カイル・カークウッド Andretti Global |
00:38.8411 231.713 mi/h, 372.906 km/h |
0.0122 s 1.659 mi/h, 2.670 km/h |
27 |
| 24 | ルイス・フォスター Rahal Letterman Lanigan Racing |
00:38.8421 231.707 mi/h, 372.896 km/h |
0.0010 s 1.665 mi/h, 2.680 km/h |
27 |
| 25 | ジェイコブ・エイベル Abel Motorsports |
00:38.8489 231.667 mi/h, 372.832 km/h |
0.0068 s 1.705 mi/h, 2.744 km/h |
20 |
| 26 | グレアム・レイホール Rahal Letterman Lanigan Racing |
00:38.8555 231.627 mi/h, 372.768 km/h |
0.0066 s 1.745 mi/h, 2.808 km/h |
28 |
| 27 | スティング・レイ・ロブ Juncos Hollinger Racing |
00:38.8566 231.621 mi/h, 372.758 km/h |
0.0011 s 1.751 mi/h, 2.818 km/h |
23 |
| 28 | キフィン・シンプソン Chip Ganassi |
00:38.8861 231.445 mi/h, 372.475 km/h |
0.0295 s 1.927 mi/h, 3.101 km/h |
41 |
| 29 | デニス・ハウガー Dale Coyne Racing |
00:38.9221 231.231 mi/h, 372.13 km/h |
0.0360 s 2.141 mi/h, 3.446 km/h |
25 |
| 30 | ロマン・グロージャン Dale Coyne Racing |
00:38.9341 231.16 mi/h, 372.016 km/h |
0.0120 s 2.212 mi/h, 3.560 km/h |
27 |
| 31 | ライアン・ハンター=レイ Arrow McLaren |
00:38.9497 231.067 mi/h, 371.866 km/h |
0.0156 s 2.305 mi/h, 3.710 km/h |
26 |
| 32 | ミック・シューマッハ Rahal Letterman Lanigan Racing |
00:39.0034 230.749 mi/h, 371.355 km/h |
0.0537 s 2.623 mi/h, 4.221 km/h |
40 |
| 33 | キャサリン・レッグ HMD Motorsports w/ A. J. Foyt Racing |
00:39.2402 229.357 mi/h, 369.114 km/h |
0.2368 s 4.015 mi/h, 6.462 km/h |
22 |