”爆音F1”が蘇る? ハミルトン父が放つ驚愕の新シリーズ「HybridV10」の全貌、ペイドラ排除にファン参加

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現代のF1が静音化の一途をたどる中、モータースポーツの原点である「魂を揺さぶる音」と「純粋な実力勝負」を取り戻そうとする壮大な構想が動き出した。7度のF1王者ルイス・ハミルトンの父であるアンソニー・ハミルトンが1月7日、「HybridV10」の全貌を公開した。

この新シリーズは、官能的なV10ハイブリッドエンジンを中核に据え、ペイドライバーを排した徹底的な実力主義、さらにはファンが運営に関与できる透明性を備えた次世代のモータースポーツ・エコシステムを掲げる。

爆音と、極限まで研ぎ澄まされたドライバーの技量がぶつかり合う2000年代半ばのF1を彷彿とさせる新シリーズが、2028年の実現を目標に始動した。

アンソニー・ハミルトン、2009年6月13日メルセデス・ベンツ・ワールドcreativeCommons Axle Stand

アンソニー・ハミルトン、2009年6月13日メルセデス・ベンツ・ワールド

V10サウンドの復権

HybridV10の主役は、自然吸気V10ハイブリッドエンジンを搭載したシングルシーターだ。これと並行して、よりコストを抑えたV8ハイブリッドのカテゴリーも設けられる。各シリーズとも24台のグリッドが用意され、合計48名のプロドライバーが頂点を争う。

現時点で技術的な詳細はほとんど明らかにされておらず、分かっているのはエンジンと、車体がシングルシーターということだけだが、ハミルトンの意図は明確だ。彼が目指すのは、常に全開で競い合える”ドライバー志向のレース”、ドライビングの腕が結果に直結するレースだ。

ワンメイクを基本としつつ、ルールの範囲内での空力開発を認め、競技性と技術進化の両立を図る構えだ。

ペイドライバーの排除

このシリーズで最も革新的なのは、金銭でシートを得るペイドライバーを一切認めない点にある。全てのシートは、「モータースポーツ・ドラフト・リーグ(MDL)」と呼ばれる独立組織を通じ、純粋な能力のみで割り当てられる。ドライバーはシートを「買う」のではなく、腕一本でプロとしての報酬を勝ち取る。

才能ある若者を支援するため、従来のカート活動に依存しない「シムトゥシート(Sim-to-Seat)」という経路も用意される。家庭の経済状況に左右されず、シミュレーターでの成績や学業、技術理解度によって道が開かれる仕組みだ。MDLはドライバーに限らず、エンジニアやメカニックの育成も視野に入れ、業界全体の人材基盤を広げる役割を担う。

ファン参加型の統治

独立した統括機関「ハイブリッド・ワールド・コミッション(HWC)」が、シリーズの公正性と透明性を担保する。HWCは独自の「ハイブリッド・スーパーライセンス」を発行し、F1やインディカー、スーパーフォーミュラなど公認プロシリーズでの実績に加え、身体能力やプロとしての姿勢を含む厳格な基準でドライバーを審査する。

さらに、ファンの声を競技運営に反映させる「This Isn’t Right(これは正しくない)」という仕組みも導入される。競技の公平性や安全性に疑念が生じた際、ファンが正式な手続きを通じて問題提起できる制度で、懸念や不満が即座にソーシャルメディアへ流れ、誤情報の拡散や評判低下を招きやすい現状を抑制する狙いがある。

「エコループ」方式で世界を転戦

シリーズは年間12戦程度を予定し、中東からアジア、欧州、南北アメリカ、オーストラリアへと一方向に巡る「エコループ」方式を採用する。移動の無駄を抑えつつ、新興市場を積極的に取り込む合理的なカレンダー構想だ。

各イベントは、F1を含む主要シリーズとの日程重複を可能な限り避ける形で組まれ、金曜から日曜までの3日間で開催される。あわせて技術展示やSTEM教育プログラムも実施し、地域社会と結びついたモータースポーツの祭典を目指す。

HybridV10 プロジェクト概要

項目 詳細内容
エンジン形式 自然吸気V10ハイブリッド/V8ハイブリッド
参戦枠 各カテゴリー24台(計48名のプロドライバー)
選抜方式 モータースポーツ・ドラフト・リーグ(MDL)による実力制
統括機関 ハイブリッド・ワールド・コミッション(HWC)
開催数 年間約12イベント(世界を一方向に巡るエコループ)
目標開始年 2028年〜2029年

このプロジェクトは現在、英国を拠点に投資家やパートナーとの交渉段階にある。かつての爆音と純粋な競り合いを愛する人々にとって、ハミルトンの挑戦は新たな希望となる可能性を秘めている。