
ピレリ、2026年F1タイヤを公開―新しい「チェッカーフラッグ」柄を採用した新スペックの全貌
F1の新時代を支える”足元”が、ついにその姿を現した。ピレリは2025年12月9日、アブダビのヤス・マリーナ・サーキットで行われているポストシーズン・テストに合わせ、2026年シーズンから投入する新たなタイヤレンジを公開した。
最も目を引くのは、そのルックスの変化だ。2011年にピレリがF1の単独タイヤサプライヤーとして復帰して以来、14シーズンにわたって親しまれてきたサイドウォールのデザインが一新された。
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.
2026年仕様のピレリF1タイヤとピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラ、2025年12月9日F1アブダビ・ポストシーズン・テスト
グラフィックを刷新、コンパウンド識別色は継続
新たなデザインには、モータースポーツの象徴である「チェッカーフラッグ」をモチーフにしたグラフィックが組み込まれた。同社の歴史的なデザイン言語を維持しつつも、他のピレリ製モータースポーツタイヤや市販車向けタイヤとは一線を画す独自のルックスだ。
一方、コンパウンド識別のためのカラーリングは現行と変わらず、ハード(白)、ミディアム(黄)、ソフト(赤)のドライ3種に加え、インターミディエイト(緑)、フルウェット(青)のウェット2種という色分けに変更はない。
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.
新しいグラフィックが採用された2026年仕様のピレリF1ミディアムタイヤ、2025年12月9日F1アブダビ・ポストシーズン・テスト
幅最大30mm減、コンパクトな新スペック
技術面の大きな特徴は“サイズの見直し”だ。軽量化および空気抵抗の低減という2026年型マシンが直面している課題に対応すべく、タイヤ寸法は全体的に縮小された。
ホイールリム径は従来と同じ18インチだが、トレッド幅(接地面の幅)はフロントで25mm、リアで30mm縮小。外径もフロントで15mm、リアで10mm小径化されている。
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.
F1の2025年型および2026年型ピレリタイヤの寸法比較
戦略の幅を広げる“性能差”の調整
2026年版の「P Zero」シリーズは、最も硬いC1から最も柔らかいC5までの全5コンパウンドで構成される。
基本的なグリップ性能は現行と同等だが、コンパウンド間の性能差はより広く、かつ一貫した間隔になるよう調整が加えられた。これには、各チームが採る戦略の幅を広げる狙いがある。
なお、ウェットタイヤのトレッドパターンについては2025年仕様と同じものが採用される。
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.
2026年型ピレリF1タイヤのスリップ/インターミディエイト/フルウェットの寸法・重量およびタイヤウォーマー加熱上限温度と排水量
本日アブダビで行われているポストシーズン・テストでは、全10チームのミュールカー(改造車)を使って2026年型タイヤの最終評価が進められている。
ホモロゲーション(公認)の取得は12月15日に予定されており、来年1月26〜30日に非公開で実施されるバルセロナテストで、各チームの2026年型ニューマシンと共に本格的なデビューを果たす予定だ。