
ベッテル、レッドブルF1復帰に向けマルコと協議中と認める
2022年に現役を退いた4度のF1ワールドチャンピオン、セバスチャン・ベッテルが、古巣レッドブルへの復帰について、同チームのアドバイザーを務めるヘルムート・マルコと話し合っていることを明かした。
これは本人がオーストリアの公共放送『ORF』のインタビューで語ったもので、若手育成プログラム責任者であるマルコの後任として、かつて4連覇を達成した古巣に復帰する可能性を認めた形となった。
現在82歳のマルコは、2005年からレッドブルのジュニアプログラムを率いており、マックス・フェルスタッペン、ダニエル・リカルド、ピエール・ガスリー、角田裕毅など多くの才能をF1へと導いてきた。その初期の成功例がベッテルであり、2010年から2013年にかけて4連覇を達成した経歴は今も輝かしい。
ベッテルは近年、環境や人権擁問題、メンタルヘルスといった社会的課題についての啓蒙的な活動に注力し、F1界とは一定の距離を取っている。だが、今年4月、マルコが「ベッテルこそ理想的な後継者」と語ったことで、再びF1パドックに復帰する可能性が浮上した。
ドイツメディア『Der Westen』によると、ベッテルはインタビューで「ヘルムート(マルコ)とは今でも仲がいいし、この件についても連絡を取り合ってる」と述べ、後任としての復帰の可能性について話し合いが進んでいることを認めた。
一方で、「まだそれほど突っ込んだ話はしていない」とも語り、詳細な交渉には至っていないとしつつも、「何かしらの形で関われるかもしれない。いずれ分かるよ」と、チームとの将来的な関与に意欲を見せた。
また、マルコを「代えのきかない存在」と評し、自身が直接的な後任に就くというよりは、その役割の一部を担う、もしくは異なる形でチームに関与する可能性を示唆した。