
レッドブル、ラッセルのマイアミ表彰台を受けFIAに異議―競技規則違反をめぐり召喚相次ぐ
現地時間5月4日に開催された2025年F1第6戦マイアミGPを経て、レッドブル・レーシングは、ジョージ・ラッセル(メルセデス)が黄旗区間で十分に減速しなかったとして、正式に異議を申し立てた。
これにより、現地時間19時30分より聴聞会が行われることがスチュワードより通達された。FIA国際競技規則付則H第2条5項5号に抵触する同行為については、カルロス・サインツ(ウィリアムズ)とピエール・ガスリー(アルピーヌ)も別枠で召喚されている。
レースでは、ガブリエル・ボルトレート(ザウバー)がエンジントラブルと見られる原因によりコース上で停止。これを受けてレースコントロールは黄旗を提示し、その後バーチャル・セーフティカー(VSC)を導入した。
仮にラッセルにタイムペナルティが科された場合、3位の座が取り消され、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が繰り上がりで表彰台に昇格する可能性がある。実際、レース中にはフェルスタッペンのレースエンジニア、ジャンピエロ・ランビアーゼが「ラッセルとのギャップを5秒以内に保て」と無線で指示しており、フェルスタッペンは最終的にラッセルから2.312秒差でフィニッシュしている。
一方、9位でチェッカーを受けたサインツについては、仮に10秒のタイムペナルティを科されたとしても、10位の角田裕毅(レッドブル)との差が13.857秒あるため、順位に変動は生じない見通しだ。
サインツに関しては、最終ラップの最終コーナーでのルイス・ハミルトン(フェラーリ)との接触が審議の対象となっていたが、デレク・ワーウィックを含む4名の競技審判団は、「両ドライバーに過失がある」と判断。どちらか一方に主な責任があるとは認められないため、一件を不問とする決定を下した。
なお、ガスリーはポイント圏外13位でレースを終えているため、仮に処分を受けたとしてもレース結果に与える影響は限定的となる。
2025年F1第6戦マイアミGPでは、4番グリッドからスタートしたオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が3連勝を飾った。2位はランド・ノリス(マクラーレン)。3位表彰台はジョージ・ラッセル(メルセデス)という結果となった。
イモラ・サーキットを舞台とする次戦エミリア・ロマーニャGPは、5月16日のフリー走行1で幕を開ける。