
F1メキシコシティGP、2028年まで開催継続決定―ペレス不在も新たに3年契約
エルマノス・ロドリゲス・サーキットを舞台とするF1メキシコシティGPが、2026年からの新たな3年契約を締結。2028年シーズンまでF1カレンダーに留まることが現地時間2025年4月30日、正式発表された。
地元出身のスタードライバー、セルジオ・ペレスが2024年末でF1シートを失ったにもかかわらず、2015年から2019年まで5年連続でフォーミュラ・ワン・マネジメント(FOM)主催の「最優秀プロモーター賞」を受賞するなど、メキシコGPは観客動員や経済効果の面を含め、F1カレンダーにおいて強い存在感を放っている。
2015年にF1カレンダーに復帰して以来、メキシコGPは毎年チケットが完売しており、2024年大会では週末3日間で40万5,000人を動員。170億メキシコペソ(約1,240億円)の経済効果を生み、9,400人以上の雇用を創出したと伝えられている。
例年10月下旬に開催され、伝統的な祝祭「死者の日」と時期が重なることから、グランプリウィークは独特な雰囲気に包まれ、国内外のファンを魅了し続けている。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
死者の日の仮装をしたファンと写真撮影するトロロッソ・ホンダのブレンドン・ハートレーとピエール・ガスリー、F1メキシコGP 2018年10月25日
F1のステファノ・ドメニカリCEOは、「F1はエネルギー、情熱、感動に満ちたスポーツだが、メキシコシティのファンが作り出す特有の雰囲気は、F1選手権の中でも最も感動的かつエネルギッシュな体験のひとつだ」と述べ、開催継続を歓迎した。
また、主催団体であるCIEのアレハンドロ・ソベロン・クリ会長兼CEOは次のようにコメントした。
「メキシコシティ政府の計り知れない支援に心から感謝したい。クララ・ブルガダ市長、クラウディア・シェインバウム大統領、そしてF1のステファノ・ドメニカリCEOのおかげで、F1を引き続きこの国に招致できる。これはメキシコシティの経済発展に貢献するだけでなく、世界中にメキシコシティ、そしてメキシコの魅力を広く伝える大きな機会でもある」
2025年のメキシコGPは、2015年の復帰以来初めて地元ドライバー不在での開催となる見通しだが、ペレスは新規参戦予定のキャデラックF1チームとの交渉を進めており、2026年にF1復帰を果たす可能性も取り沙汰されている。
次回のメキシコシティGPは、2025年10月24日から26日にかけて、エルマノス・ロドリゲス・サーキットで開催される。
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ファンの求めに応じてサインをするセルジオ・ペレス(レッドブル・レーシング)、2023年10月29日(日) F1メキシコGP(エルマノス・ロドリゲス・サーキット)