F1中国GP導入のリアウイング規制「疑惑の4チーム」に影響は?

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国際自動車連盟(FIA)が2025年のF1第2戦中国GPより、リアウイングの静的たわみ検査に関する規制をさらに強化した背景には、マクラーレン、フェラーリ、アルピーヌ、ハースの計4チームに対する疑惑があるとされる。

「Auto Motor und Sport」によると、レッドブルはバーレンで開催されたプレシーズンテストの段階で既に、これら4チームのリアウイングを調査するようFIAに要請を出していた。

急遽、強化されたウイング規制

今回の規制強化には、昨シーズンから問題視されてきた「ミニDRS」のトリックを封じる狙いがある。FIAは開幕オーストラリアGPで、一部のマシンに高解像度カメラを搭載し、基準点となるステッカーを貼付するなどしてデータを収集。さらに静的検査を実施した。

その結果、「より厳しいテストを導入するに足る十分な根拠がある」と判断。中国GPより急遽、リアウイングに対する検査を強化することを決定した。

今回の新ルールは、リアウイングのメインプレーン両端に75kgの垂直荷重を加えた際、メインプレーンとフラップの間隔を最大0.5mm(中国GPのみ0.75mm)に引き下げるものだ。従来の許容値が2mmであったことを踏まえると、これは非常に大きな変更といえる。

影響を受ける4チームの反応

FIAの規制強化を受け、対象とされる4チームはいずれも、リアウイングの設計変更は必要ないと主張している。

マクラーレンのランド・ノリスは、「うちは何も変更する必要がない。むしろ、もっと限界を攻めるべきだったかもしれない」とリラックスした様子を見せた。

フェラーリのシャルル・ルクレールも、マクラーレンと同じく「変更の必要はない」と語り、アルピーヌのピエール・ガスリーは「僕らにとって良い方向に働けばイイなと思ってる。どのチームが影響を受けるのかは、今週末や今後数週間で明らかになるはずさ」と答えた。

ハースの小松礼雄代表は、リアウイングの設計そのものを変更する必要はないとしつつも、セットアップを若干調整する可能性はあると語った。

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