
ホーナー、角田裕毅を称賛もローソン昇格批判は早計と反論―対照的なトップ5とQ1敗退
2025年F1シーズンの開幕オーストラリアGP予選を終えて、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、フェラーリを退け5番手を獲得した角田裕毅を称賛する一方、Q1敗退に終わったリアム・ローソンを擁護し、昇格決定を批判するのは時期尚早であると主張した。
2025年に向けてレッドブル昇格候補として取り沙汰された角田とローソン。アルバート・パーク・サーキットでの予選結果は、実に対照的なものとなった。
レーシング・ブルズに残留した角田は、メルセデスやレッドブルといったトップチームを相手に果敢に戦い、開幕優勝候補の一角とされたフェラーリの2台を後方に抑えて堂々の5番手を獲得した。
角田の予選パフォーマンスについてホーナーは、「ユーキは今日素晴らしい仕事をした」「フェラーリ勢を退けたのは本当に見事だった」と称賛を惜しまなかった。
「ユーキの経験がモノを言っているのが分かると思う。彼は豊富な経験を活かし、頭を使って冷静にドライブしている」
「グリッド前方からスタートできるのは彼にとって非常に重要だ。『僕はまだここにいる』というメッセージを伝えるためにも、まさにその位置にいるべきだ」
一方、レッドブル昇格を果たしたローソンは、チームメイトのマックス・フェルスタッペンが2列目3番グリッドを獲得する中、最初のラップでミスを犯し、最終ラップではタイヤのグリップ不足に悩まされ、予選Q1敗退という結果に終わった。
しかし、ホーナーはローソンが置かれた難しい状況に理解を示し、「非常に厳しい一日だったと思う。走行時間を失ったことで十分な準備ができず、さらに彼はこのコースで一度もレースをしたことがない唯一のドライバーだ」と擁護した。
ローソンは最終フリー走行でパワーユニットの問題に見舞われ、わずか2周で走行を終えた。レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコによると、問題はターボに起因するものだった。
ホーナーはまた、「彼のチームメイトであるマックス(フェルスタッペン)はマシンのような存在だ。これまでの結果で評価を下すのは公平ではない」と語り、ローソンがフェルスタッペンという圧倒的なチームメイトと戦うことの重みを指摘した。
「彼は本当に厳しい状況下に置かれていた。まずは明日のレースでどうなるかを見守りたい。我々としては、走行経験のあるサーキットでは本来の力を発揮してくれると信じている」
さらに、「まだ我々は1つのサンプルを見たに過ぎない。それにリアムがどれだけ彼(角田)に接近していたかを思い出すべきだ」と述べ、開幕戦の予選結果だけでローソンの昇格決定を批判するのは時期尚早であると主張した。
2025年F1オーストラリアGP予選では、ランド・ノリスがポールポジションを獲得。2番手にランド・ノリスが続き、マクラーレンが最前列を独占した。3番手にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続いた。
決勝レースは日本時間3月16日(日)13時にフォーメーションラップが開始され、1周5278mのアルバート・パーク・サーキットを58周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。