シルバーストン・サーキットでのFIA-F3選手権第7戦でダブル優勝を果たしたアーヴィッド・リンブラッド、2024年7月5日(金)~7日(日)
Courtesy Of Red Bull Content Pool

レーシング・ブルズの未来? 新星リンブラッド、”要件突破”でF1デビューに向け前進

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レッドブルの育成ドライバーであるアーヴィッド・リンドブラッドが、2025年トヨタ・フォーミュラ・リージョナル・オセアニア選手権でタイトルを獲得し、FIA-F2選手権デビューを前にF1への道を大きく切り開いた。

F1参戦に必要なFIAスーパーライセンスの取得要件である40ポイントを突破し、17歳のイギリス人ドライバーはF1デビューへの準備をさらに進めている。

これまで、スーパーライセンス取得のためには18歳以上であることが要件とされていたが、国際自動車連盟(FIA)は2024年6月、特例として年齢制限を17歳に引き下げる条項を加えた

リンドブラッドは2024年のFIA-F3選手権でランキング4位を獲得。2025年はカンポス・レーシングからFIA-F2選手権にステップアップする予定で、好成績を残せば、2026年のF1昇格が現実味を帯びてくる。

リンドブラッドについてレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、F2での成績次第では2026年のF1デビューの可能性があると認めており、期待の高さがうかがえる。

何がそれほどまでに評価されているのか? マルコは、純粋なスピード、クレバーな頭脳、ミスをしても言い訳をしない実直さ、前向きなメンタル、そしてフィジカル面での強さを挙げている。

また、2025年にレッドブル及びレーシング・ブルズのF1リザーブドライバーを務める可能性もある。さらに若手起用枠として、角田裕毅やアイザック・ハジャーに代わってレーシング・ブルズからFP1に参加するシナリオも考えられる。

ヒューストンでビザ・キャッシュアップRBフォーミュラ1チームカラーのマシンを駆るアーヴィッド・リンブラッド、2024年9月7日(土) レッドブル・ショーランCourtesy Of Red Bull Content Pool

ヒューストンでビザ・キャッシュアップRBフォーミュラ1チームカラーのマシンを駆るアーヴィッド・リンブラッド、2024年9月7日(土) レッドブル・ショーラン

リンドブラッドは2023年に、F4 UAE(5位)、イタリアF4(3位)、そしてユーロ4(3位)に参戦し、合計15ポイントを獲得。2024年にはFIA-F3選手権へ昇格し、ルーキーながら4位を獲得し、さらに15ポイントを加えた。

2025年の初のF2シーズンに先立ち、スーパーライセンスの取得に必要な最後のステップとして、冬のオフシーズンを利用してフォーミュラ・リージョナル・オセアニア選手権に出場。7勝を挙げ、最終戦を前にしてタイトルを確定させ、18ポイントを追加した。