オコン、バーター取引でアルピーヌ早期離脱か…ドゥーハンがアブダビGPでF1デビューへ
現時点で正式発表はないが、シーズンを1戦残してエステバン・オコンがアルピーヌを早期退団し、後任としてジャック・ドゥーハンがアブダビGPでF1デビューを果たす見通しとなった。
オコンは2025年シーズンからハースへ移籍することが決まっており、アブダビGP後のポストシーズンテストでハースのマシンをドライブする許可を求めてアルピーヌと交渉を行っていた。
複数の有力メディアによるとオコンは、最終戦への出場を辞退することで、ハースへの早期合流を確保した模様だ。公式発表はないが、すでに最終決定は下されたと伝えられている。
早期離脱のニュースは、F1カタールGPの決勝レース直後に飛び交った。これは、1周目の多重事故に巻き込まれリタイヤしたオコンが、早々に応じたインタビューで示唆的なコメントをしたことがきっかけだった。
オコンは「このレース、そしてシーズンを通して頑張ってくれたチームのみんなに感謝したい。彼らが全力を尽くしてくれたことが僕にとって重要なんだ。兎に角、そのことを言っておきたかった」と語り、これがアルピーヌでのラストレースであることを仄めかした。
アルピーヌのオリバー・オークス代表は、現時点でまだ決定は下されていないとしつつも、「ジャックを早くF1に慣れさせるのは良いことだし、エステバンにとっても、早く次のステップに進むのはプラスと言える。これは双方にとって都合の良い話だ」と前向きな姿勢を示した。
コンストラクターズ選手権6位争いが接戦の状況下で下されたとされるこの決定は、驚きをもってパドックに迎えられた。アルピーヌはカタールGPを経て6位に浮上したが、後方ハースとの差は5ポイントに過ぎない。経験豊富なオコンの早期離脱は、数十億円単位の賞金争いに影響を及ぼす可能性がある。
21歳のオーストラリア人ドライバー、ドゥーハンは今年8月、オコンの後任として来年よりアルピーヌで走ることが発表されていた。
ルノー時代を含め、オコンはアルピーヌでの5年シーズンを通して優勝1回、表彰台4回を獲得した。