キャデラックのF1参戦でRBも潤う? 既存各チーム、約70億円の巨額収益の見込み
アンドレッティ・グローバルを基盤とするキャデラックF1チームの2026年F1参戦に伴い、角田裕毅が所属するRBを含む既存の各チームは、それぞれ約70億円という巨額の臨時収益を得る見込みだ。
米国の大手自動車メーカー、ゼネラルモーターズ(GM)とF1は2024年11月25日、2026年からの参戦について基本合意したと発表した。
2021年~2025年を対象としたコンコルド協定、つまり商業面に関するF1とチームとの間の取り決めには、新規チームに対して2億ドル(約308億円)の希薄化防止料を義務付ける規定があり、この支払いは、既存チームに分配される。
この規定は、新たなチームが参入することで既存チームの収益(分配金)が希薄化するのを防ぐための措置だ。
しかしながら英BBCは、F1の関係筋からの情報として、GMおよびアンドレッティ・グローバルを所有するTWGは、参戦を確保するために4億5000万ドル(約694億円)の希釈化防止料を支払うと伝えた。これは1チームあたり4,500万ドル(約70億円)の収益となる。
この希釈化防止料は既存のF1ルールで定められた2億ドルを大幅に上回る。
2026年以降のコンコルド協定については現在、再交渉が行われている最中で、既存チームは希薄化防止料を現行の3倍にあたる6億ドル(約925億円)に引き上げることを要求しているとされ、今後の議論が注目されている。
アンドレッティのF1参戦に向けた取り組みは3年以上にわたり続けられてきたが、F1の統括団体である国際自動車連盟(FIA)が申請を承認したにもかかわらず、F1は当初この申請を却下した。
この件について発言権を持たないものの、既存の10チームも分配金の希薄化を主な理由として、グリッドの拡大に反対していた。