フェルスタッペンとの衝突、ハミルトンに「回避の余地あり」も不問とF1ハンガリーGP審判団
残り8周のターンで発生したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)との衝突事故についてF1ハンガリーGPのスチュワードは、ルイス・ハミルトン(メルセデス)に回避行動の余地があったとしながらも、いずれにも「主たる責任」はないとして不問とする決定を下した。
事故は70周のレースの63周目に発生した。DRSを使ってターン1のイン側に飛び込んだフェルスタッペンの左後輪とハミルトンの右前輪が接触。リアが宙に舞ったフェルスタッペンはコース外に弾き飛ばされた。
結果、後方シャルル・ルクレール(フェラーリ)にポジションを奪われフェルスタッペンは5位でフィニッシュした。一方のハミルトンはキャリア通算200回目の表彰台に上がった。
一件についてハミルトンは「レーシングアクシデント」との見解を示し、フェルスタッペンはハミルトンがブレーキング中に動いたせいで回避のために急制動せざるを得ず、その結果としてロックアップしたと主張した。
ヴィタントニオ・リウッツィを含む4名の競技審判団は2人のドライバーの証言に加えて、映像、タイミングデータ、テレメトリー、車載映像を調査した。
スチュワードによるとフェルスタッペンは、DRSを使った結果、それ以前のラップより速い速度でコーナーに進入したものの、以前までと同じ位置でブレーキングを開始。衝突が発生する前に両前輪をロックアップさせた。
ハミルトンの動きについては、「典型的な”ブレーキング中の方向転換”」に該当するとは考えていないと説明するとともに、「衝突を避けるためにもっと努力することができたはず」と指摘したが、「いずれのドライバーにも主たる責任はない」と結論付けた。