角田裕毅、”鈴鹿似”のイモラ「凄くテクニカル」第二の母国レースで2大会 2戦連続の7位入賞へ
角田裕毅(RBフォーミュラ1)は2024年FIA-F1世界選手権第7戦エミリア・ロマーニャGPで2戦連続、2大会連続の7位入賞、そして今季5回目(スプリント含む)のポイント獲得を目指す事になる。
前戦マイアミGPでは最終スティントでジョージ・ラッセル(メルセデス)を引き離す走りを見せ、今季最高位タイとなる7位フィニッシュを果たし、ドライバーズ・ランキング10位に躍り出た。
また、2022年の前回大会では全セッションで僚友ピエール・ガスリーを上回るパフォーマンスを発揮し、落ち着いたレース運びで12番手からの殊勲7位入賞を飾った。
舞台となるイモラ・サーキットは角田裕毅にとって、2021年のF1デビューに先立ち2019年型のトロロッソ・ホンダ「STR14」で大量に走り込んだ思い出深い場所でもある。
2023年のエミリア・ロマーニャGPは大規模洪水被害を受け中止された。F1は100万ユーロの寄付によって同地域を支援。また、パドッククラブやチーム、ホスピタリティのために用意されていた飲食物を寄付した。
週末に先立ち角田裕毅は「過去にかなり走り込んだことのあるコースですし、僕にとっての第二のホームレースでもあるので、次のイモラが本当に楽しみです! 」と語った。
「残念ながら昨年は洪水の影響でイベントが中止になってしまいましたが、ここ最近の調子を踏まえると、エミリア・ロマーニャのファンの応援を受けてここでレースをするのが凄く楽しみです」
「洪水の影響は大きく、至る所が泥まみれになってしまい、中にあったものを含めて家や思い出を失った人たちもいます。そんな状況の中、エミリア・ロマーニャの町全体、地域全体が復興する様、そして道路を清掃するなど、人々が互いに助け合う姿は本当に印象的でした」
「被災しなかった人たちは、シャベルやカゴを持って町を歩き、見ず知らずの人々に助けが必要かと尋ね回っていました。僕の家は被害がなかったのですが、ほかの人達が助け合っているのをただ見ているわけにはいかず、シャベルを持って市街の中心部に行き、被害が大きかった通りの清掃をしました」
「今回の洪水の被害、そして町の復興の力強さはいつまでも忘れられる事はないと思います。当初僕が考えていたよりも復興状況は進んでいますし、今は誰もが前を向いています」
「レースが行われるイモラは僕が住んでいる家から15kmの場所にあるので、いつもファエンツァで過ごすルーティンと全く同じようにイベントに臨むのが少し不思議な感じがします」
「自分で作った朝食、ヨーグルトとフルーツ、そしてコーヒーマシンで作ったカプチーノを飲み、20分移動してサーキットに着いたらレーシングスーツを着てクルマに乗り込み、夜は家に帰って普通に夕食を食べる事になりますが、実際にはレースウィークなので」
「凄くテクニカルで、中高速コーナーと高速シケインがあり、少し鈴鹿に似ているのですが、それよりも僅かにコース幅が狭く、イモラは僕が好きなサーキットです」
「いつ走っても楽しいですし、良い思い出もたくさんあります。特に、VCARBグランドスタンドがファクトリーで一生懸命働いてくれている人たちで埋め尽くされるのを見るのが楽しみです」
「ようやく僕らを支えてくれているファクトリーの皆さんの前で走れるので、彼らの前で良い結果が残せればと思っています!」
イモラ・サーキットについてレーシングディレクターを務めるアラン・パーメインは「高速での方向転換、高低差の多さ、そして攻略すべき幾つかのトリッキーな縁石」が特徴であるとして、「高速域に対応できる剛性の高さと、縁石を乗り越えるために必要なある程度の柔軟性」との間でセットアップ上のバランスを見出す事が鍵になるとした上で、次のように続けた。
「予選と決勝レースのパフォーマンスを最適化すべく、金曜日は両ドライバーともに、できるだけ多くの周回を重ねられるよう取り組んでいく事になるだろう」
F1エミリア・ロマーニャGPは日本時間5月17日(金)20時30分からのフリー走行1で幕を開ける。予選と決勝を含めた全セッションはDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。