夜のバーレーン・インターナショナル・サーキットを周回するルイス・ハミルトン(メルセデス)、2024年2月29日F1バーレーンGP FP2
Courtesy Of Red Bull Content Pool

この速さは本物か? メルセデスが驚きの1-2で他をリード、角田裕毅のRBは後退 / F1バーレーンGP 2024《FP2》結果とダイジェスト

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2024年F1第1戦バーレーンGPの2回目のフリー走行が現地2月29日(木)に行われ、メルセデスがフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)をコンマ3秒差で抑えてトップ2を独占した。角田裕毅(RB)は15番手という結果だった。

FP2はバーレーンGPにおける唯一にして最も重要なプラクティスだ。予選も決勝もこの時間帯に行われるため、気温や路面温度を含めた同一コンディションが期待できるのはFP2のみとなる。

チームにとってはタイヤへの理解を深め、セットアップを突き詰める唯一のチャンスであり、通常、FP2はレースに備えたロングランに多くの時間が割かれるが、バーレーンでは予選シミュレーションも積極的に行われる。

FP1に引き続き現地サクヒールは晴天に恵まれ、予選・決勝と同時刻帯のプラクティス2は気温17℃、路面22℃のドライ・コンディションでスタートした。後者はFP1と比べて10℃以上低下した。

ルイス・ハミルトンはセッション折返しを前に1分30秒374のトップタイムを記録。その5分後に僚友ジョージ・ラッセルが0.206秒差で2番手タイムを刻んでシルバーアローがタイムシートの最上位に並んだ。3番手のアロンソはセクター1だけでコンマ2秒をロスした。

涼しいコンディションがW15を躍動させたのか。それともフェラーリやレッドブルよりアグレッシブなエンジンモードを使用したのか。このペースが本物かどうかは明日の予選で明らかになる。

下馬評で最有力候補のレッドブルは、マックス・フェルスタッペンをしてハミルトンのベンチマークからコンマ5秒落ちの6番手と大きく遅れたが、先週のテストと同じように搭載燃料量とエンジンモードを知るのはチームのみだ。

ただ、如何にレッドブルが真のポテンシャルを隠すためにペースを抑えていたとしても、メルセデスが現行レギュレーション下の過去2シーズンの初戦時より遥かに良い状態にあるのは間違いないだろう。

トップ10には計6チームがランクインした。メルセデスとアストンマーチンに加え、フェラーリ、マクラーレン、レッドブルに混ざったのはハースで、ニコ・ヒュルケンベルグがフェルスタッペンに1000分の33秒差という印象的な7番手を記録した。

ハースはケビン・マグヌッセンも14番手と、日中のセッションより浮上したが、その後方争いのライバルとなる事が懸念されているアルピーヌは、ピエール・ガスリーが16番手、エステバン・オコンが18番手と、FP1よりペースを落としたザウバーの2台と共にタイムシートの後方に留まった。

FP1でトップタイムを刻んだRBのダニエル・リカルドは12番手、同4番手の角田裕毅は再びチームメイトにコンマ3秒遅れ、15番手でクルマを降りた。

同じくFP1で上位に食い込んだマクラーレンはオスカー・ピアストリが5番手と再びペースを見せたが、ランド・ノリスはフライング・ラップの際にミスを喫して20番手に留まった。

夜のバーレーン・インターナショナル・サーキットを周回するダニエル・リカルド(ビザ・キャッシュアップRBフォーミュラ1チーム)、2024年2月29日F1バーレーンGP FP2Courtesy Of Red Bull Content Pool

夜のバーレーン・インターナショナル・サーキットを周回するダニエル・リカルド(ビザ・キャッシュアップRBフォーミュラ1チーム)、2024年2月29日F1バーレーンGP FP2

ピレリは今週末、最も硬いC1、C2、C3コンパウンドを持ち込んでいるが、ここでのレースは例年、ハードとソフトを使った2ストップレースになる傾向がある。

FP1では積極的にC2=ミディアムを使われたが、対照的にFP2では全チームが最も柔らかいC3で予選シミュレーションとロングランをこなした。

3回目のフリー走行は、日本時間3月1日(土)21時30分から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2024年F1第1戦バーレーンGPフリー走行2(FP2)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:30.374 25
2 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:30.580 +0.206 23
3 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:30.660 +0.286 22
4 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:30.769 +0.395 25
5 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:30.784 +0.410 27
6 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:30.851 +0.477 25
7 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:30.884 +0.510 23
8 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:30.891 +0.517 26
9 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:31.113 +0.739 26
10 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:31.115 +0.741 26
11 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:31.333 +0.959 26
12 3 ダニエル・リカルド RB ホンダRBPT 1:31.516 +1.142 26
13 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 1:31.715 +1.341 27
14 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:31.764 +1.390 27
15 22 角田裕毅 RB ホンダRBPT 1:31.881 +1.507 29
16 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:31.951 +1.577 25
17 77 バルテリ・ボッタス ザウバー・フェラーリ 1:32.001 +1.627 24
18 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:32.027 +1.653 25
19 24 周冠宇 ザウバー・フェラーリ 1:32.048 +1.674 28
20 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:32.608 +2.234 25

コンディション

天気晴れ
気温17℃
路面温度22℃

セッション概要

グランプリ名 F1バーレーンGP
セッション種別 フリー走行2
セッション開始日時

サーキット

名称 バーレーン・インターナショナル・サーキット
設立 2004年
全長 5412m
コーナー数 15
周回方向 時計回り

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