レッドブルF1代表ホーナー、潔白主張を経て疑惑の新詳細を報じる蘭メディア…米フォードも状況を注視
オランダの「De Telegraaf」が報じたところによると、レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表は長期間に渡って女性従業員にセクハラと見なされ得るメッセージを送り続け、65万ポンド、日本円にして約1億2,300万円の和解金を以て問題の解決を試みたという。
ホーナーは現在、従業員に対する「不適切な行為」があったとの疑惑を巡り、チームの事実上の親会社であるレッドブルGmbHによる調査を受けているが、一貫して否認し、自らの身の潔白を訴えている。
「不適切な行為」の詳細については一貫して明らかにされておらず不明だが、この疑惑を最初に報じた「De Telegraaf」は17日、ホーナーがメッセンジャーアプリを通して女性従業員に対し、性的な嫌がらせと見なされ得るメッセージを長期に渡って送っていた疑いがあると報じた。
レッドブルGmbHに苦情が申し立てられたのは2023年12月の事で、これらのメッセージは全て保存され、同社が調査を依頼した弁護士グループにも証拠として送られたという。
また同メディアは、ホーナーが自身の弁護士を通して告発者の女性従業員に対して2月3日、65万ポンドでの和解を試みたとも伝えた。独「F1-Insider」によると女性従業員はこの提案を退け、法的手続きを開始したという。
ホーナーは英国現地15日に行われた2024年のF1マシン「RB20」の新車発表イベントで疑惑発覚後、初めて公の場に姿を見せ、自らに対する疑惑を全面的に否定すると共に、その背景にフェルスタッペン父子との不和説や権力闘争があるとの憶測を否定した。
告発内容の詳細が明らかになっていないがために、レッドブルGmbHによる調査開始の発表以来、ホーナーを巡っては真偽不明の憶測が飛び交う状況が続いており、チームのパートナー企業も状況を注視している。
2026年よりレッドブルのパワーユニット・パートナーとなる米自動車大手フォード・モーター・カンパニーの幹部は、真実が明らかでない現時点でコメントするのは「時期尚早」だとしつつも、同社が掲げる「非常に高い行動規範と誠実さ」を強調した。
AP通信によるとフォード・パフォーマンス・モータースポーツのグローバル責任者を務めるマーク・ラッシュブルックは「ファミリー企業として、また非常に高い行動規範と誠実さを持つ企業として、我々はパートナーにも同じよう振る舞うことを期待している」と述べた。
「レッドブルはこの状況を非常に深刻に受け止めているように見える。そしてもちろん、彼らは自分たちのブランドについても心配している」
「だからこそ彼らは独立した調査を行っているわけで、真実が明らかになるまで、この件について我々がコメントするのは時期尚早だ」