2023年シーズンのFIA-F1世界選手権17戦日本GPの公式予選が9月23日(土)に三重県鈴鹿サーキットで行われ、マックス・フェルスタッペン（レッドブル）が後続に大差をつけてポールポジションを獲得した。角田裕毅（アルファタウリ）は9番手と、今季3回目のQ3進出を果たした。

全てのフリー走行でタイムシートのトップに立ったフェルスタッペンは、Q1とQ2をソフトタイヤ1セットのみで通過し、Q3では2番手以下に0.581秒ものギャップを築く1分28秒877を記録。他を寄せ付けぬ走りで2年連続のポールを確保した。

最前列2番グリッドを射止めたのは鈴鹿初走行のオスカー・ピアストリ。経験豊富な僚友ランド・ノリスを0.035秒差で3番手に退けた。フェルスタッペンのチームメイト、セルジオ・ペレスは0.773秒遅れの5番手という結果だった。

直前に2024年の契約更新が発表された角田裕毅はQ1を8番手、Q2を7番手で突破。最終ラウンドでは、日本のサムライを崇拝するフェルナンド・アロンソ（アストンマーチン）を0.257秒差で打ち破る9番を刻んで観衆を沸かせた。チームメイトのリアム・ローソンは健闘したものの、Q3には1000分の43秒届かず11番手で予選を終えた。

シャルル・ルクレール（フェラーリ）はノリスに迫る4番手につけた。アルファロメオ勢とならび、Q1で指定タイム（1分54秒）をオーバーしたとしてセッション終了後行われた調査ではお咎めなしの決定が下された。前戦ウィナーの僚友カルロス・サインツは、ルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルのメルセデス勢を抑えて6番手でヘルメットを脱いだ。

予選Q1：サージェントが赤旗クラッシュ

スターティンググリッドを決する争いは気温27℃、路面温度38℃のドライコンディションで始まった。公式タイヤサプライヤーのピレリはハード（白色）にC1、ミディアム（黄色）にC2、ソフト（赤色）にC3コンパウンドを持ち込んだ。

Q1ではローガン・サージェント（ウィリアムズ）のクラッシュにより赤旗が振られた。最終コーナーからの立ち上がりでアウトに膨らみ、グラベルを乗り越えバリアに衝突。幸いにも怪我はなく歩いてピットへと戻った。

時計の針は9分5秒で止められた。フェラーリ勢を含む6台が赤旗の影響を受け、ノータイムのままピットに戻った。

チーム代表を務めるジェームズ・ヴァウルズは「ローガンにとっては胸が張り裂けそうな出来事だった。芝生に足を踏み入れ、ゲームは終わってしまった。彼は今週末、良いペースを示し始めていたが、まとめ上げることができなかった。クルマを修復するためのパーツは十分にある」と振り返った。

ノリスとフェルスタッペンは1セットのソフトタイヤのみでQ2に駒を進めた。角田裕毅は8番手で突破。ローソンは3セットを投じ、チームメイトをコンマ3秒上回る4番手タイムを刻んだ。

アルファタウリに走行を妨害されたと訴えた周冠宇（アルファロメオ）はラップの抹消を経て19番手でクルマを降りた。

アロンソは14番手でギリギリ、ノックアウトを逃れたが、アストンマーチンの僚友ランス・ストロールは17番手で敗退を喫した。

予選Q2：10枠を懸けた大激戦

5台が脱落し残る15台のマシンが挑んだQ2では、角田裕毅、マクラーレン勢、ペレスを除く13名が中古のソフトタイヤで1回目のランに臨んだ。フェルスタッペンは2番手を刻んで、またも1ラップのみで駒を進めた。

角田裕毅は1回目のラップで5番手につけると、最終アタックで自己ベストを更新。ラッセルを抑える7番手で今季3回目のQ3進出を果たした。

アロンソは最終アタックを前にノックアウトゾーンに沈んだが、ローソンを1000分の43秒差で蹴落とし、10番手ギリギリで突破を決めた。アロンソから15番手ケビン・マグヌッセン（ハース）までは僅かコンマ2秒に過ぎなかった。

2023年F1日本GP決勝レースは日本時間9月24日(日)14時にフォーメーションラップが開始され、1周5,807mの鈴鹿サーキットを53周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2023年F1第17戦日本GP予選リザルト

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