否定派フェルスタッペン「うんざり」”全廃”を要求…新スプリント・フォーマットを経て
シュートアウトを含む新たなスプリント・フォーマットを自ら経験した上でマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、”人工的なエキサイト”は不要であるとして「全てを破棄」するようFIAとリバティ・メディアに訴えた。
F1は今年、より”リスキー”に、そしてドライバーのインセンティブを高めるべく、100kmレースが採用される週末のフォーマットを変更した。シュートアウトの導入によりFP2は姿を消し、スプリントは決勝グリッドと切り離された独立レースという位置付けに改められた。
2度のF1ワールドチャンピオンは反スプリント論者の筆頭で、現役ドライバーの中で誰よりも辛辣な批判を繰り返してきた。その主張は3位に終わったアゼルバイジャンでの今季最初のスプリントを経て変わる事はなかった。
4月29日にバクー市街地コースで行われた17周のレースで僚友セルジオ・ペレスとシャルル・ルクレール(フェラーリ)の後にチェッカーフラッグを受けたフェルスタッペンは「兎に角、全部破棄してくれ」と語った。
「これまで通りのフォーマットに戻して、全てのチームが勝利を争えるようにする事が重要だと思う。目指すべきはそういう事だ。こんな人工的なエキサイトを実現しようとするのではなくね」
「正直に言って、今日の予選(シュートアウト)はウンザリだった。僕は全力を出し切る予選が好きなんだ。昨日のようなね。あれはもちろん楽しかった」
「なんてこった、今日もまた予選かって感じで、兎に角、全然楽しくなかった」
「慌ただしいんだよ。レースというよりはギャンブルに近いと思う。カジノをやるならラスベガスに行くべきだ。その方がよっぽど良い」
「僕はレースが好きだし、純粋なレーサーだと思ってる。でもこれはショーのためのものだと思うんだ」
「確かにエンターテイメント性は大切だと思うけど、こんな風にするよりも、すべてのクルマがより接近するような状況になれば、もっと良いエンターテイメントになると思う」
「なんだか、サッカーの試合をしていて片方のチームが3-0で勝っているのに、突然0-0にしてやり直そうって言ってるような感じがしてね。そういうのはいらない」
フェルスタッペンは今週末に先立ち、拡大するF1カレンダーとスプリントレースに対する懸念を示した上で、この傾向が変わらない場合、2028年に満了を迎える現行契約を以てF1を引退する可能性がある事を改めて強調した。