リカルドに対する期待外れ発言「正直に答えたまで」と釈明するマクラーレンCEOブラウン
移籍後のダニエル・リカルドがチームの期待に応える結果を残していないと発言した件についてマクラーレンのザク・ブラウンCEOは「正直に答えただけ」と釈明した。
ブラウンはモンテカルロでの週末を前にリカルドのパフォーマンスに対する不満を公言。現行契約は2023年末まで有効だが、早期解除の”メカニズム”が存在すると口にした事で、リカルドの将来を疑問視するムードが広がった。
この結果、メディアではインディカーに参戦するパトリシオ・オワードやピエール・ガスリー(アルファタウリ)といった名前が後任候補として挙げられるなど、リカルドに対するプレッシャーは更に大きなものとなった。
ところが、そんな重圧に晒される中でリカルドは、アゼルバイジャンGPでチームメイトのランド・ノリスを抑えて8位入賞を果たし、続くカナダGPでもQ2敗退の僚友を尻目に9番グリッドを獲得した。
ブラウンはモントリオールで先の発言について釈明し、リカルドとの関係は依然として良好だと強調した。
「質問されたから正直に答えたまでだ」とブラウンは語った。
「ダニエルも同じ事を口にしたんじゃないかと思う。我々は上位を目指すためにここにいるんだ」
リカルドとの関係性について問われると「何も変わってはいない」と述べ「素晴らしい関係を築いている」と続けた。
「数週間前にロンドンで一緒にディナーを食べたし、共に笑い、共にレースを楽しんでいる。ダニエルとの関係はこれまで以上に良好だ」
リカルドは3年ぶりのジル・ビルヌーブ・サーキットでのレースを入賞圏内からスタートしたものの、ポイント獲得には至らなかった。
ブラウンは「定期的に上位に入れるようなマシンをドライバーに対して提供できているとは思っていない」と述べ、2022年型F1マシン「MCL36」が少なからず力不足である事を認めた。
「昨年のモンツァのように、ドライビングスタイルに合ったペースあるクルマを与えれば、ダニエルはラップをリードしてレースに勝つことができる」
「もう少しフレンドリーでパフォーマンスあるマシンを用意する必要があると思う。そうすれば彼は仕事をやってのけるだろう」
英国ウォーキングのチームは第9戦カナダGPを終えてコンストラクター・ランキング4位につけているものの、3位メルセデスに対してはトリプルスコアに近く、後方には僅か8点差でアルピーヌが詰め寄っている。