ランド・ノリスのタイヤ交換に取り組むマクラーレンのピットクルー、2022年6月19日F1カナダGP決勝レース
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呆れるノリス「問題だよ、タイヤがないと走れないんだから(笑」マクラーレン、痛恨のWスタック…一体何が起きていたのか?

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マクラーレン・レーシングは6月19日に開催されたF1カナダGPの決勝でWストップを行ったものの、2台揃って大幅にタイムをロスした。ランド・ノリスは「問題だよ、タイヤがないと走れないんだから」と笑う他、なかった。

20周目のターン3でミック・シューマッハ(ハース)がパワーユニットのトラブルによりクルマを停めた事でバーチャル・セーフティーカー(VSC)が導入された。ダニエル・リカルドは9番手、ノリスは13番手を走行していた。

両者のギャップは6秒強開いていたため、ピットウォールは2台同時にピットストップを行う事にした。判断そのものは適切だった。だが、オペレーションに問題があった。

先にピットに入ったリカルドは右フロントタイヤの交換に手間取り4秒近くをロスした。取り外し担当クルーがスタンバイできていなかったためだ。本来なら角田裕毅(アルファタウリ)の前でコースに復帰できたはずだが、その後方で戻る事となった。

リカルドは「コールが遅く、少しチグハグだった」「非の打ち所がないレースとは言えないね」と振り返った。

11位でチェッカーフラッグを受けたダニエル・リカルド(マクラーレン)、2022年6月19日F1カナダGP決勝レースCourtesy Of McLaren

11位でチェッカーフラッグを受けたダニエル・リカルド(マクラーレン)、2022年6月19日F1カナダGP決勝レース

これにより後方のノリスはピットボックスに止まれず、本来なら不要な低速走行を余儀なくされ、作業前の段階からタイムを失った。

更に交換の際にも、左フロントに誤ってミディアムを取り付けられてしまったために、もう1度取り外してハードを装着する手間が増え、挙句の果てに右フロントに関しては交換用タイヤが用意されていなかったため、計20秒近くを失う事となった。ノリスは最後尾にまで転落した。

ノリスは一件について「分からない。タイヤがなかったんだ。問題だよ、だってクルマを走らせるにはタイヤが必要なんだから」と苦笑いを浮かべた。

また、今日の最大の問題点は何かと聞かれると「ペース、グリップ、そしてスピードだ」と答え、基本的に全部ですねと尋ねられると「そうだね、ほとんど全部だ」と再び苦笑した。

ピットでのタイムロスのみならず、更に悪い事にエンジントラブルにも見舞われたノリスは15位でフィニッシュ。リカルドも11位と、マクラーレンはホームのイギリスGPを前に2台揃ってポイントを逃す事になった。

アンドレアス・ザイドル代表は「ペースが上がらず、信頼性の問題もあり、VSC導入の際のダブル・シャッフル・ピットストップではオペレーションに問題があった。全般的に厳しい週末になってしまった」と説明した。

「ランドとダニエルに相応しいパッケージを提供できなかった。彼らに謝らなければならない」

詳細は不明だが状況からみるに、チーム内のコミュニケーションミスが原因だろう。

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