ピエール・ガスリー、最速も三重苦「ポジではなくネガに目が行ってしまう」F1バーレーンテスト《初日》
アルファタウリのピエール・ガスリーは3月10日(木)に行われた2022年F1バーレーンテストの初日セッションでC5コンパウンドを履いて1分33秒902をマーク。2段階硬めのC3で計測したフェラーリ勢を抑えてタイムシートのトップに立った。
ガスリーは1日を通して103周、距離にして557.436kmを走り込んだ。個人としてはセルジオ・ペレス(レッドブル)とアレックス・アルボン(ウィリアムズ)に次ぐマイレージとなった。
ヘルメットを脱いだガスリーは「1番手で1日を締め括れたのは良かったけど、テストというものは例外なくタイミング・スクリーンではなく自分たち自身、自分たちのパフォーマンスに集中すべきものだと思う」と語った。
「結局のところ来週の予選まで、ラップタイムに大きな意味はないわけだからね」
「もちろん、ランキングのトップに立つのは良い気分だけど、幾つかの課題に取り組まなきゃならない事は分かってるし、最終的にはクルマから更に多くの力を引き出す事が重要だ。とは言え、全体的には良い一日だったと思う」
チームはバルセロナテストで収集したデータの分析作業を経て、開幕戦を前にした今回の最後のテストに向けて開発パーツの製造に取り組んだ。
見栄えの良いタイムシートがその成果の賜物かどうかは分からないが、それとは裏腹にこの日のガスリーはアンダーステアとポーパシング現象に悩まされ、更にはロックアップも目立つなど、AT03は三重苦を抱えていた。
ガスリーは「このクルマにはポジティブな面がたくさんあるけれど、レーシングドライバーというものは常にネガティブなことに目を向けてしまうものだから、続く2日間のテストではグリップを引き出してもっと気持ちよく走れるように頑張っていきたい」と語った。
「明日はユーキ(角田裕毅)がドライビングを担当するから僕はエンジニアと一緒に作業に取り組むつもりだ。このクルマはコースに出るたびに新しい発見があるから、すべてのセッションを最大限に活用して、来週のレースまでにできる限り多くのことを学んでおかなきゃならない」
チーフ・レースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズは、この日のコンディションについて「路面温度はかなり高く、全体的に風が強かった」とバルセロナとの違いを指摘。その影響で「今朝は予想していたほど容易くは走れなかった」と説明した。
「今日の走行で得た有益なデータを元に、今夜は懸命に分析作業に取り組むつもりだ。明日のユーキの走行プランはその結果次第だね」