優勝記念撮影に臨んだレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、ヘルムート・マルコ、クリスチャン・ホーナー、セルジオ・ペレス、ホンダF1の山本雅史マネージング・ディレクター、2021年11月7日F1メキシコGP決勝レースにて
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勝率5割に達したフェルスタッペン、リード拡大も慢心ゼロ「勢いなんて信じちゃいない」

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レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは11月7日(日)のF1第18戦メキシコGPでエルマノス・ロドリゲスでの3勝目を挙げ、タイトル争いでのリードを19点に拡大したものの慢心は一切ない。

RB16Bは週末を通して最速足るパフォーマンスを発揮してきたものの、土曜の予選では一転。フェルスタッペンは3位に甘んじてメルセデスにフロントローを許す劣勢に追い込まれた。

ただ一夜が明けブラックアウトを迎えると、1周目のメインストレートでポールシッターのバルテリ・ボッタス及び2番手ルイス・ハミルトンとスリーワイドのバトルに持ち込み、アウト側から一気に2台を交わし、その後は完璧なレース運びで2位ハミルトンに16秒以上の差をつけ今季9勝目を挙げた。

18戦を終えて9勝を挙げた事でフェルスタッペンの今季の勝率は5割に達した。ポールポジションも9回と、こちらも5割。対するハミルトンは勝率28%、ポール17%に留まっている。

残り4戦でドライバーズチャンピオンでのリードは19点にまで広がった。ただ、メキシコでの土曜と日曜が象徴的なように、一夜にして形勢逆転が起こるほど両者は拮抗している。

フェルスタッペンは「いや、まだ道のりは長い。もちろん良い感じだけど、すぐに逆転される可能性もあるからね」と語り、タイトル獲得を思い描くのは時期尚早だと強調した。

「僕は勢いというものを信じちゃいないんだ。だから毎レースに渡って、細部まで突き詰めて完璧を目指さなきゃならないと思ってる。昨日はそれが出来なかった事さ」

「物事はあっという間に好転することも悪化する事もある。最後までタイトでエキサイティングな戦いが続いていくはずだ」

「ここメキシコはそもそも、伝統的に僕らにとって相性が良いコースだったわけだから、次のブラジルが今日と同じよう上手くいくとは思っちゃいない」

とは言え、レッドブル・ホンダはチームとしての勢いを増している。この日のレースでは地元の英雄、チームメイトのセルジオ・ペレスがハミルトンを苦しめつつメキシコ人ドライバーとして初めて母国の表彰台に上がった。

ペレスにとってはキャリア初の3戦連続表彰台であり、残り4戦に向けてフェルスタッペンは、チームメイトの力を借りてメルセデスに対峙する事ができる。

「チームにとってもファンにとっても信じられないような1日になったね。チェコが地元メキシコでのグランプリで表彰台に上ったんだから、これ以上ない位に最高の1日だよ」とフェルスタッペンは語る。

「レース終盤に向けてルイスにプレッシャーをかけていたし、ここ数戦のチェコは本当に調子を上げてきている」

メルセデスのトト・ウォルフ代表がレース後に指摘した通り、予選で序列が一転した理由は誰も確信が持てていないようだが、決定的とは言わないまでも、1周目のターン1での攻防が決勝レースのリザルトに大きな影響を与えた事は確かだ。

フェルスタッペンは予選での苦戦の原因について「良く分からない。説明がつかないんだ」とする一方、決勝に向けては1周目とスタート直後の蹴り出しが重要との認識で臨んだと説明した。

「スタートと1周目が凄く重要だって事は分かってた。一時はスリーワイドになったけど、僕はより理想的なレースラインを走っていたからブレーキングを遅らせる事ができ、その結果トップに立てたんだ」

「その後は自分の仕事に集中する事ができた。ペースが本当に良かったから、ひたすら差を広げていくことができたし、ピットストップもスムーズだった。何よりレース全体を通してクルマが好調だったのが決定的だった」

インテルラゴス・サーキットを舞台とする次戦サンパウロGPは11月12日のフリー走行1で幕を開ける。

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