セルジオ・ペレス、初の母国表彰台で歴史に名を刻むも「勝ちたかった」
家族と母国の観衆が見守る中、レッドブル・ホンダのセルジオ・ペレスはF1第18戦メキシコGP決勝で3位フィニッシュを果たし、ホームレースで表彰台に上がった初のメキシコ人ドライバーとして歴史に名を刻んだ。
ペレスはポールシッターのバルテリ・ボッタスの接触転落によって3番手に浮上すると、レースを通してルイス・ハミルトンに牙を剥いた。何度かDRS圏内にまで攻め寄り2位を目指したものの、1.197秒及ばず3位でチェッカーフラッグを受けた。
地元ファンは熱狂的な声援でこれを讃え、ペレスは父アントニオ・ペレス・ガリベイと抱き合って喜び合ったが、”負けず嫌い”が故に心から楽しむ事はできなかった。
ペレスは「そうだね、故郷のグランプリで表彰台に立つことは本当に、本当に特別なことだよ」とする一方で「でも、もちろんもっと多くを望んでいたし、僕は勝ちたかった」と語った。
「チームのために1-2フィニッシュを果たせていればもっと良かったに違いないからね。でしょ? 結局のところ、僕らは負けず嫌いだから、例え3位になっても本当に楽しむ事はできないんだ」
「でも、今日は楽しまなきゃならない日の一つだ。だって観客のみんなや多くの人達がこんなにも喜んでいる姿を見る事ができたわけだからね」
「それに、始まりの時からサポートし続けてくれた人達と表彰台に上がれたわけだから、僕にとっては本当に特別な瞬間だった」
「2位を目指して戦ったけど、ここはオーバーテイクが難しく、なかなかチャンスに恵まれなかった。もう少しでルイスを抜けるってところまでは近づけたけど、メルセデスはストレートでかなり速いから捉える機会はなかった。でも全力を尽くした」
「スタジアムセクションを通るたびにファンのエネルギーを感じた。一体どれだけの数の人が僕のために集まってくれたのかに思いを馳せた。フォロ・ソル(スタジアムセクション)を走っている時は歓声が聞こえていたんだ」
「今日の僕らは最速のチームだったと思う。でもそれは残りのシーズンを通して入れ替わり続ける事になるはずだ。集中してプッシュし続けなきゃならない」
世界中のファンはこの日のDriver of the Dayに、優勝したフェルスタッペンではなくペレスを選んだ。
インテルラゴス・サーキットを舞台とする次戦サンパウロGPは11月12日のフリー走行1で幕を開ける。