角田裕毅、2戦連続入賞へなるか? ハンガロリンクでのレースは「厳しいものになるはず」
アルファタウリ・ホンダの角田裕毅は第11戦F1ハンガリーGPの舞台、ハンガロリンクでのレースはフィジカル面において「厳しいものになる」と考えている。
うねるタイトな連続コーナーが延々と続くハンガロリンクは、ストレートと呼べる直線区間が908mのホームストレートの僅か1本のみで、ドライバーに休む暇を与えない。
またハンガリーGPは例年7月の終わりに開催されるため気温が高く、路面温度は度々50℃を超える。そのためクルマの冷却性能だけでなく、ドライバーへの身体的要求が厳しい事で知られる。
角田裕毅は週末に先立って「暑くなりそうなので体力的にもキツイと思いますし、一息つけるようなストレートセクションがないのでタフな週末になると思います」と語った。
ただその一方で、ハンガロリンクは「最大限のダウンフォースが必要される本当にチャレンジングなコース」で「ドライブしていて楽しい」として、F1マシンのコーナリングスピードが如何ほどのものか「興味深い」とも語った。
曰く、ハンガロリンクは自身のお気に入りの一つだという。
角田裕毅はF1昇格前のジュニア時代に、FIA-F2選手権とF3、そしてユーロフォーミュラ・オープン・チャンピオンシップで計6回に渡ってハンガロリンクでレースを戦っている。
ただ直近の2020年F2ハンガリーでは「予選で失敗」した上に、決勝では「フロントウイングに大きなダメージを受けた」事もあり、成績としては16位・18位と奮わなかった。
シーズン後半戦に勢いを繋ぐという点で、ハンガロリンクを良い形で締め括る事は重要だ。シルバーストンに続く2戦連続入賞の期待が寄せられる。
角田裕毅は10位フィニッシュを果たした前戦について「トラフィックに阻まれ予選では満足のいく結果が得られませんでしたが、新しいフォーマットが導入された非常に厳しい週末であったにも関わらず、日曜のレースではポイントを獲得できましたので全体的には満足しています」と振り返った。
「チームとしては期待を下回るマシン・パフォーマンスに少し失望する部分もあったと思いますが、ぼく個人としては本当に満足しています」
「シルバーストンをF1マシンで走ったのは今回が初めてでしたが、特にマゴッツとベケットの通過速度には本当にビックリするような感覚を覚えました」
「初めてF1マシンをドライブした時にダウンフォースの大きさやグリップレベルの高さに驚きましたが、あの2つのコーナーではダウンフォースが効いた状態でフルパワーで駆け抜けることができました。本当に驚きました」
ハンガリーGPが前半戦のフィナーレを告げるのは今年も変わらない。オーバーテイクの難しさから「壁のないモナコ」と称されるブタペストのコースでの週末を終えたF1サーカスは1ヶ月弱のサマーブレイクに突入する。
「夏休みは凄く楽しみです」と角田裕毅は語る。
「最近イタリアに引っ越してきたばかりなので、休み中は住まいの整理をしようと思っています」
「今回の週末に先立って、イギリスでシミュレーターセッションに取り組んだのですが、宿泊先のホテルはエアコンも扇風機もなく、夜は暑い室内に閉じ込められるような生活だったので、エアコン付きの住まいに戻るのが楽しみなんです」
ウェットコンディションとなった昨年のグランプリでは、レコノサンスラップ中にマックス・フェルスタッペンがクラッシュを喫したものの、レース前グリッドで懸命の修復作業が報われた結果、無事にスタートを切りルイス・ハミルトンに続く2位表彰台を獲得した。3位はバルテリ・ボッタスという結果だった。
F1ハンガリーGPは、日本時間7月30日(金)18時30分からのフリー走行1で幕を開ける。