過去最高値を更新…F1に従事する10名のスタッフがCOVID-19検査で陽性反応
F1と国際自動車連盟(FIA)は、ソチ・オートドロームで開催されたF1ロシアGPを跨ぐ9月25日(金)から10月1日(木)までの7日間で、チーム・ドライバー・関係者に対して計1,822回の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査を行い、その内10名から陽性反応が確認されたと発表した。
陽性反応が確認された数としては、パンデミックの影響で7月上旬にシーズンが開幕されて以降の過去最高値であり、2週連続での更新となった。集計情報を公開する理由についてF1は「透明性の確保のため。我々はチームや個人に関する具体的な詳細情報は提供しないものの、7日毎に結果を公表する」と説明している。
F1は開幕戦から一貫してグランプリに参加する全てのチームスタッフ、関係者に対してホスト国への渡航前にウイルス検査を義務付け、陰性が確認されない限りサーキットへの立ち入りを禁じており、イベント期間中も5日毎に民間の医療チームによる検査を実施するなど、徹底した対策を施している。原則としてパドック内へのテレビ関係を除くメディアの立ち入りは禁止され、記者会見やインタビューは全てインターネットを介して行われている。
ロシアGPの地元ソチの人々は、その殆どがマスクを着用しておらず、パンデミックの脅威とは無縁であるかのように、ソーシャルディスタンスを遵守する様子も見られなかった。ただし、ファンを含めた一般人は、F1のコントロール下にあるいわゆる”バブル”の中に入ることは許可されておらず、影響の有無および程度は不明だ。
F1は陽性者の名前を明らかにしていないが、10名全てがF1の”補助職員”であると説明した。なお、F1デジタルプレゼンテーターを務めるウィル・バクストンは自身が陽性であった事を公表しており、ロシアGPでの仕事を全てキャンセルしてイギリスの自宅で療養していた。
期間 | 検査回数 | 陽性 |
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6月26日~7月2日 | 4,032回 | 0名 |
7月3日~7月9日 | 4,566回 | 0名 |
7月10日~7月16日 | 4,997回 | 2名 |
7月17日~7月23日 | 1,461回 | 0名 |
7月24日~7月30日 | 3,909回 | 1名 |
8月7日~8月13日 | 5,467回 | 0名 |
8月14日~8月20日 | 2,847回 | 1名 |
8月21日~8月27日 | 3,591回 | 1名 |
8月28日~9月3日 | 5,704回 | 2名 |
9月4日~9月10日 | 5,589回 | 1名 |
9月11日~9月17日 | 1,938回 | 1名 |
9月18日~9月24日 | 3,256回 | 7名 |
9月25日~10月1日 | 1,822回 | 10名 |