無念DNFのルクレール「問題は2つあった」フェラーリは電気系統の線で問題を調査
8月16日(日)に行われたF1第6戦スペインGP決勝を、自身の責に依らないメカニカルトラブルのためにリタイヤしたフェラーリのシャルル・ルクレールは、実際には2つの問題があったと語った。
9番グリッドからスタートしたルクレールは28周目に5番手に浮上。ところが36周目、ターン14に進入した直後にクルマがシャットダウン。ハーフスピンを喫してターン15でストップした。為す術もなく後続車を見送った後にリブートして走行を再開するもピットイン。ヘルメットを脱いだ。
Frustration for Charles Leclerc as his race ends prematurely in Spain 😐#SpanishGP 🇪🇸 #F1 pic.twitter.com/w1z6zqoIg3
— Formula 1 (@F1) August 16, 2020
フェラーリは「縁石を乗り越えた直後にパワーユニットが切れた。電気系統の問題が疑われる」として、詳細な調査に乗り出した事を明らかにした。だがルクレールは、リザルトが変わることはなかっただろうとしながらも、実際にはもう一つ問題が生じていたと語った。
「正直に言うと、問題は2つあったんだ」とルクレールは説明する。
「1つ目はエンジンが切れたこと。もう1つはシートベルトだ。再度エンジンをかけようとしたけど始動しなかったから、シートベルトを外したんだ。ピットへと入ったのはシートベルトを締め直さなきゃならなかったからだ」
「とは言え残念ながら、エンジンが切れた段階で既に僕のレースは終わってしまっていた。何が悪かったのかを突き止められるよう努力するよ」
もう一台のSF1000を駆ったセバスチャン・ベッテルは、一見無謀とも思える1ストップ作戦を成功させて7位フィニッシュを果たした。同じく1ストッパーのギャンブルに出たルノー勢が共に失敗に終わった事を思えば驚きだ。ベッテルは25周が限度と考えられていたソフトタイヤ、それも新品ではなく中古で39周を走り切り、後続を抑えてみせた。
ルクレールは「そんなに悪いレースではなかった。6位、あるいは7位でフィニッシュするチャンスがあったと思う。僕の側は当初から1ストップを計画していた。問題が起きるまでは順調だった」とも語り、トラブルさえなければ、ベッテルと同程度のポジションでフィニッシュできたはずだとの考えを示した。
8月16日(日)にカタロニア・サーキットで行われた2020年F1第6戦スペイングランプリ決勝レースでは、ポールからスタートしたルイス・ハミルトン(メルセデス)が通算88勝目を上げた。2位はマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。3位表彰台にはバルテリ・ボッタス(メルセデス)が滑り込んだ。
今季2度目の3連戦が終わり、次戦は2週間後の8月30日(日)にスパ・フランコルシャンで開催されるベルギーGPとなる。伝統のスパの後にはモンツァとムジェロのイタリアでの2戦が控えており、F1サーカスは今シーズン3度目のトリプルヘッダーへと向かう。