トヨタ新型GRヤリスRS(プロトタイプ)
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トヨタGRヤリス、出揃ったラインナップ…競技ベース車「RC」と1.5リッター自然吸気「RS」

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トヨタ新型GRヤリスのラインアップが全て出揃った。1st Editionとして先行予約受付中の「RZ」に続いて、競技ベース用の「RC」と、研ぎ澄まされた走りを気軽に楽しめる「RS」の2グレードが発表された。発売は2020年9月頃を予定する。

GRヤリスは、TOYOTA GAZOO Racing WRT(World Rally Team)にて培った知見と社外プロドライバーによる評価を通して、世界中のあらゆる道であっても「誰もが意のままに安心して思い通りに操れるクルマ」を目指して開発された。生産に関しては、数々のスポーツモデルを造り込んできた元町工場に専用ラインの“GR FACTORY”を新設。「匠」の技能を有する従業員が組み立て準備を進めている。

トヨタ新型GRヤリスRS(プロトタイプ)リア
トヨタ新型GRヤリスRS(プロトタイプ)リア

アッパーボディにアルミ素材のエンジンフード、バックドア、ドアパネルに加えて、形状自由度の高いSMC工法で成形されたCFRP素材のルーフパネルを採用し、軽量化を図りながら優れた空力性能を示す強固な3ドアタイプのキャビンを採用するなど、トヨタGRヤリスは5ドアボディのベース車とは完全に異なる専用設計だ。

トヨタ新型GRヤリスRS(プロトタイプ)内装
トヨタ新型GRヤリスRS(プロトタイプ)内装

トヨタ新型GRヤリスRS(プロトタイプ)内装
トヨタ新型GRヤリスRS(プロトタイプ)内装

今回発表された競技ベース用モデルの「RC」は、ディスプレイオーディオなど走りに必要なモノ以外を極力排除した軽量モデルだ。既に発表済みの「RZ」と同様に1.6リッター直列3気筒直噴ターボエンジンを搭載。20年の時を経てWRCから生まれたスポーツ4WDのDNAを受け継ぐ多板クラッチ前後駆動力可変システム採用の“GR-FOUR”と共に、6速マニュアルトランスミッションに“iMT”を採用する。

GRの研ぎ澄まされた走りを気軽に楽しめるモデル「RS」の方は、1.5リッター直列3気筒ダイナミックフォースエンジンに、発進用ギヤを追加し低速から高速域まで力強くダイレクトな走りを実現するDirect Shift-CVTを組み合わせる。10速シーケンシャルシフトマチックのパドルシフトはマニュアル感覚の操作が楽しめる。

この日発表された関連映像の中で、モリゾウことトヨタ自動車の豊田章男社長は「GRヤリスは市販車をモータースポーツの世界に持っていくのではなく、モータースポーツ用に開発したクルマを市販化するという逆転の発想で開発した最初のクルマです。その開発に終わりはなく、クルマとの会話を楽しみ、お客様と一緒に育てていきたいと思います」と語っている。

なお、日本国内で先行Web予約を開始している限定モデルの特別仕様車RZ“High-performance・First Edition”と特別仕様車RZ“First Edition”の受付期間は6月30日(火)まで。こちらはマットブラック塗装仕様が用意されると共に、「マーブル柄カーボンルーフ」「エモーショナルカラー プレミアムスポーツシート」がメーカーオプションとして設定されている他、「モリゾウサイン」が入ったウインドシールドガラスが特別装備される。