フェラーリ前CEO セルジオ・マルキオンネの名を冠した学校がイタリアに開校…復興支援で功績
フィアット・クライスラー・オートモービルズ (FCA) 及び、フェラーリ元会長兼CEOの故セルジオ・マルキオンネ氏の名を冠した学校が、イタリア・ラツィオ州にある人口約2,500人の小さな町アマトリーチェに誕生し、11月6日に式典が行われた。
2016年8月、イタリア中部のペルージャを震源とするマグニチュード6.2の地震が発生し、300人近く死亡。イタリアのスーパーカーブランド、フェラーリは財政支援を行い、街は復興に向けた取り組みを行ってきた。
地震発生を受け、当時フェラーリを率いていたマルキオンネ氏は、復興支援のためにフェラーリのスーパーカー「ラ・フェラーリ」を追加生産。もともと世界499台の限定であったが、500台目が生産され、RMサザビーズのオークションに出品された。希少性の高さもあって、最終的に新車価格の約5.4倍となる700万ドル、日本円にして約7億6,103万5,008円で落札された。
この度建設されたマルチスクールキャンパスは、校長及び教職員側からの提案によって「インスティチュート・セルジオ・マルキオンネ」と名付けられた。
式典にはフェラーリの現社長であるジョン・エルカーン氏らが出席。今後も同校との関係を継続し、優秀な学生に対してマラネロでの教育的体験を提供していく方針を明らかにすると共に、フェラーリ製エンジンが学校側に寄付された。
マルキオンネ氏はジャンニ・アニェッリ氏の後任として、2004年6月にFCAのトップに就任。2009年には、フィアットとクライスラーとの経営統合をけん引するなど、卓越した経営手腕を示したが、2018年の夏を前に体調を崩し急遽退任。肩の腫瘍手術を受けるも、塞栓症によって2018年7月25日に66歳でこの世を去った。
© 故セルジオ・マルキオンネ