ハンガリーGPの表彰台の上で互いの健闘を称え合うレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとフェラーリのセバスチャン・ベッテル
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レッドブル・ホンダは跳馬を上回るパッケージを持っている、と元フェラーリ代表

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F1のスポーティング・ディレクターを務めるロス・ブラウンは、レッドブル・ホンダは今やフェラーリを凌駕し、メルセデスに次ぐ2番目の強さを誇っていると考えている。

マックス・フェルスタッペンは過去4戦で2勝を達成。誰よりも多くのポイントを獲得した。81点というその得点は、チャンピオンシップをリードするルイス・ハミルトンよりも18点多く、フェラーリ勢及びバルテリ・ボッタスの2倍に相当する。

シーズン前半戦を総括するF1ハンガリーGPでは、予選でメルセデスを蹴散らしポールポジションを獲得。決勝ではレースの大部分をリードしながらも、メルセデスの機敏かつ臨機応変な戦略によって、残り4周でトップから陥落した。

「フェルスタッペンは土曜日に、一貫して驚異的な速さを示し、彼にとっての初めてのポールを獲得した」とロス・ブラウン。ハンガロリンクでのレース、そしてシーズン前半戦を振り返った。

「そして決勝レースでは、成し遂げる事は出来なかったものの、近々の4レースにおける3勝目を挙げるために全力を尽くした。だが、それは彼とレッドブルの力不足が原因ではなかった。メルセデスとハミルトンが上手くやっただけだ」

「ミルトン・キーンズのチーム(=レッドブル)はハンガリーGPで、2番目に強力なパッケージを持っている事を証明し、ホンダはパワーとスピードの点で着実に前進していることを示してみせた」

「今シーズンのチャンピオンシップで、ルイスを倒すことは非常に難しいと思われるが、フェルスタッペンが2位となる可能性は高い。もしそうなればスペシャルだろうね」

現時点でレッドブル・ホンダが2番目に強力である事はさほど疑いないが、シーズン後半もそれをキープできるかどうかは分からない。セバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールは、ハンガリーで各々3位と4位でフィニッシュしたが、そもそもハンガロリンクはフェラーリのパッケージに適してはいなかった。

「トラック特性的に、今回のレースがフェラーリのマシン向きでない事は分かっていた」とロス・ブラウン。「特に、最大ダウンフォースを必要とする第3セクターにおけるタイムは、メルセデスとレッドブルから大きく遅れていた」

「とは言え、このタイミングでサマーブレイクに突入するのは、彼らにとって良い事だと思う。物事が上手くいっていない時にフェラーリに向けられるプレッシャーがどれほどのものか、私はよく知っているからね。少し休んでバッテリーを充電しても何も害はない」

「それに、夏休みが終わればスパとモンツァが待ち構えている。フェラーリのマシンのエアロ効率を考慮すれば、これらのサーキットのエアロ要件は、ベッテルとルクレールを再び戦いの舞台へとカムバックさせるはずだ」