右手を上げてファンの声援に応えるルイス・ハミルトン
copyright Mercedes

5冠ルイス・ハミルトン、F1引退は2024年以降「チャンピオンを狙い続ける」

  • Published:

セバスチャン・ベッテルの引退話が囁かれる中、5度のF1ワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンは、2023年まではF1に参戦し続ける覚悟があると述べ、さらに勝ち星を積み重ねていくつもりだと主張した。

ハミルトン擁するメルセデスAMGは、2014年に幕を開けた1.6リッターV6ハイブリッドターボ時代で圧倒的な競争力を発揮。通算5度のタイトルのうち、4回をハミルトンにもたらした。ハミルトンは通算235レースに出走し、ポールポジション85回、ファステストラップ42回、タイトル5回を手にしている。

だが、現行レギュレーションは2020年を以て期限満了を迎えるため、2021年以降もメルセデスが優位な立場を築くかは不透明な状況であり、ハミルトンのチームとの契約も2020年末までとなっている。

ハミルトンは予てより「F1以外の活動もF1と同じように大切」と語り、派手な私生活と世界的なセレブリティ達との交流を楽しんできただけに、35歳を迎える2020年を以てF1でのキャリアに終止符を打つ心づもりなのでは、といった声も少なくなかった。

だが、Netflixの「今日のゲストは大スター」に出演したハミルトンは、ミハエル・シューマッハが持つタイトル7冠の世界記録を塗り替えるべく、2023年までF1に留まる可能性を仄めかした。同番組は、インディカー・シリーズで佐藤琢磨が所属するレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの共同オーナーであるデヴィッド・レターマンがホストを務めている。

「マイケルは38歳で引退した。僕は33歳(2019年1月7日に34歳)だから、間違いなく後5年は続けられる。基本的には、F1を楽しめなくなるまで可能な限り続けなきゃならないと思ってる」

「僕は馬鹿げたみたいに勝利に固執している。僕を駆り立てているのは炎だ。それは他のライバルには欠けているようにも感じる。今直ぐ辞めるのは簡単だけど、改善して成長し前に進み続けなきゃ、せっかくのチャンスを無駄にしてしまうような気がするんだ」

ハミルトンは今シーズンの前半6戦で4勝を挙げ、チームメイトのバルテリ・ボッタスを17点差でリードしているが、通算勝利は77勝と、皇帝シューマッハの世界記録91勝には14勝届いていない。仮にハミルトンが2023年までの全てのシーズンを制した場合、シューマッハの記録を塗り替え10度のF1ワールドチャンピオンに輝く計算となる。