F1イギリスGP タイヤ配分:青ハードが初登場も不人気…トロロッソ・ホンダは超アグレッシブ
2018年第10戦F1イギリスGPのドライバー別タイヤ選択が公表された。史上初のトリプルヘッダー最終戦シルバーストンに持ち込まれるのは、黄色ソフト、白ミディアム、そして初登場の青ハードの3種類。
ピレリがアイスブルーと呼ぶハードタイヤは、今シーズンのグランプリに投入される中で事実上最も硬く、最も耐久性が高いコンパウンド。高速サーキットや、粗い路面を持つコースなど、タイヤに大きな負荷がかかるサーキット用に設計された。
名物マゴッツ、ベケッツ、チャペルの高速S字に代表されるように、シルバーストン・サーキットは高速コーナーが多く、5Gを超える横向きの力がタイヤを襲う。今年は路面が全面再舗装されているためグリップ力は高く、デグラデーションもこれまでより低いとみられるが、タイヤへの負荷が大きい事に変わりはない。
大部分のチームがハードを嫌い1セットのみとしており、実際に使用されるかすら怪しいのが見て取れる。熱入れには時間がかかるため予選には適さず、使うとしても決勝のみとみられる。そんな中、バルテリ・ボッタス、セルゲイ・シロトキン、ニコ・ヒュルケンベルグ、そしてレッドブルの2台のみハードを2セット選択した。
トロロッソ・ホンダ勢はソフトタイヤを10セットとし、全チームの中で最も多くこれをチョイスした。ミディアムは2セット、ハードは1セットのみ。路面が再舗装されたとは言え、かなりアグレッシブな選択と言える。
昨年のレースではトップ10フィニッシュの殆どが1ストップ戦略を敢行。今年のハードタイヤに相当する最も硬いコンパウンドを使ったのはザウバーのパスカル・ウェーレインのみ。それも履き替えた僅か1周後に再び柔らかいコンパウンドに戻している。
F1イギリスGPは、日本時間7月6日(金)18時からのフリー走行1で幕を開ける。なお、グランプリ終了後の火曜日と水曜日には2019年仕様のタイヤ開発テストが行われ、レッドブル、ハース、ウィリアムズの3チームがそのままシルバーストンに留まりこれに参加する。