
ウィリアムズF1、”チーム史上最大”のタイトルパートナー契約を発表「Atlassian Williams Racing」誕生
ウィリアムズ・レーシングは、オーストラリアのソフトウェア企業アトラシアンと複数年にわたるタイトルパートナー契約を締結し、2025年シーズンから「Atlassian Williams Racing」としてF1に参戦することを発表した。この契約は、ウィリアムズの48年に及ぶ歴史の中で最大のパートナーシップとなる。
5年ぶりのタイトルスポンサー獲得で新時代へ
ウィリアムズがタイトルスポンサーを獲得するのは、2019年にRokitとの契約が短期間で終了して以来5年ぶり。今回のアトラシアンとの提携は、チームの復活を加速させる大きな一歩となる。
アトラシアンは、世界30万以上の企業にコラボレーションソフトウェアを提供するテクノロジー企業。今回の提携により「公式タイトルパートナー」「公式テクノロジーパートナー」「公式コラボレーションソフトウェアパートナー」として、ウィリアムズの組織全体の効率化をサポートする。
ウィリアムズは近年、チームの近代化を急務とし、ジェームズ・ヴァウルズ代表のもとでインフラや運営体制の見直しを進めてきた。アトラシアンのAI駆動型の「System of Work」を導入することで、組織全体の連携を強化し、より効率的なチーム運営を目指す。
FW47にアトラシアンのロゴが登場、特別カラーリングも披露
Courtesy Of Williams
2025年のFIA-F1世界選手権に参戦するアトラシアン・ウィリアムズ・レーシングのロゴ、2025年2月11日
2025年のF1シーズンでは、アレックス・アルボンとカルロス・サインツがウィリアムズのドライバーラインナップを形成する。両者が駆る「FW47」には、アトラシアンのブランドロゴが大きく描かれる予定だ。
2月14日には、シルバーストンでパートナーシップ記念の特別カラーリングを披露し、2月18日にロンドンのO2アリーナで行われる「F1 75」イベントにて2025年の正式なレースリバリーを発表する。
歴史的な契約、とヴァウルズ
ウィリアムズのチーム代表であるジェームズ・ヴァウルズは、この契約の意義について次のように語った。
「アトラシアンをF1に迎え入れ、Atlassian Williams Racingとして新たなスタートを切ることを誇りに思う。この規模のタイトルパートナー契約を獲得できたことは、ウィリアムズの歴史おいて記念すべきものであり、復権に向けた変革における重要なマイルストーンだ」
「チームを再びグリッドの先頭へ戻すために、必要な要素をすべて揃えようとしている。その中で、アトラシアンのテクノロジーとツールは、チーム全体の連携と協力を強化し、最大限のパフォーマンスを引き出すのに不可欠な存在となる。我々の価値観と目標は完全に一致しており、これから一緒にどんな未来を築けるのか楽しみだ」
アトラシアンのCEOであるマイク・キャノン=ブルックスは、ウィリアムズには「新たな成功の時代を築くための基盤が整っている」として、今回の提携について次のようにコメントした。
「F1は究極のチームスポーツだ。エンジニア、開発者、商業チーム、ピットクルーなど、多くの人々がリアルタイムで連携しながら勝利を目指す。ウィリアムズは、チームワークの力を深く信じている。我々も同じ価値観を共有している」
「アトラシアンはオーストラリア発のグローバルテクノロジー企業として、情熱と信念を持って成長してきた。ウィリアムズもまた、大きな変革の過程にある。このチームには新たな成功の時代を築くための基盤が整っていると確信している。」
長年苦戦を強いられてきたウィリアムズだが、2025年に向けてタイトルスポンサーを獲得し、テクノロジーによる近代化を進めることで、再びトップ争いに復帰する可能性を高めたと言える。