フェラーリSF90に乗り込むセバスチャン・ベッテル
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開幕失速フェラーリ、バーレーンGPに向けて問題は解決出来たのか?

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フェラーリは初戦オーストラリアでの問題を解決したのか? 優勝候補筆頭と目されていたマラネロのチームは、シーズン開幕戦で謎の失速に苦しみ、2台ともが表彰台に上がれないままにメルボルンを去る事となった。

高速コーナーでのSF90のパフォーマンスは1-2を独占したメルセデスW10に匹敵していたものの、低中速コーナーとストレートで大きく後退。特にトップスピードで遅れを取っていた。

明確な原因は不明ながらも、マシンバランスの悪さが影響した可能性は高い。アルバート・パーク・サーキットの路面は極めてバンピーであり、バランスの悪さはコーナリングに大きく影響する。その結果、ストレートでの立ち上がりで遅れてしまい、最高速が伸び悩む事になる。

第二戦バーレーンGPを直前に控え、チーム代表を務めるマッティア・ビノットは、初戦でのSF90のパフォーマンス不足の原因を特定し、対策を施した事を明らかにした。

「オーストラリアGPでは様々な理由によってマシンの潜在的な性能を活かすことが出来ず、弱さを露呈する事になったが、我々は原因を理解し対処したつもりだ。バーレーンではその事を確認する必要がある」

「ライバルもまた力強いパフォーマンスを示すだろうが、施した改善策が上手くいく事を期待している」

メルボルンは公園内の仮設コースでのレースであったが、次戦バーレーンの舞台はパーマネントコース。路面の過度な凹凸などのイレギュラーな要素は消え去り、どちらかと言えば、跳馬が爆発的な速さを示していたプレシーズンテストの舞台、カタロニア・サーキットの特性に近い。

「ドライバー的には、サーキットの難易度は”普通レベル”だ」とセバスチャン・ベッテル「でも、サーキットが砂漠の真ん中にあるせいで、トラック上には風によって運ばれてきた砂が舞い散り、正しいリズムを見つけるのが困難なんだ」

「だから、1ラップ毎にコンディションが異なるし、これは予選において特に決定的な要因になる可能性がある。理想的なラインからほんの数インチ外れただけでタイヤが横滑りしてしまい、ラップを諦めざるを得なくなるんだ。だから、ミスをする可能性は他のサーキットよりもかなり高い」

「オーバーテイクするためには辛抱強さが必要だ。前を走るドライバーがほんのちょっとスライドする時を待つんだ。ここには2箇所、オーバーテイクポイントがある。最初のコーナーとロングストレートの後のターン14だ」

シャルル・ルクレールもまた、コンディションという点でバーレーンが過酷なサーキットだと同意する。

「非常に厳しいコンディションの中でのレースになるし、バーレーンのコースはかなりテクニカルだから、フリー走行ではレースで起こり得る様々なシチュエーションに備えて色々な事を試すんだ」

「ドライビングという点では大好きなトラックだよ。何度か良い思い出があるしね。初めて走行したのはF2の時なんだけど、何回か素晴らしいレースをする事が出来た。去年はまだF1に昇格してすぐのレースだったから少し厳しい戦いだったけどね」

「今回はフェラーリでの出走だし、レースが待ちきれないよ。良い結果をチームに持ち帰れる事を祈ってる」

F1バーレーンGPは、日本時間2019年3月29日(金)20時からのフリー走行1で幕を開ける。

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