ルイス・ハミルトンの横顔
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何故ハミルトンはロシアGPでボッタスに完敗したのか?

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ロシアGP全てのセッションでチームメイトのバルテリ・ボッタスの後塵を拝したルイス・ハミルトンは、何故これほどまでに苦しんだのか理由は分からないと語る。

ニコ・ロズベルグの電撃引退発表により、今季王者メルセデスに加入したバルテリ・ボッタス。開幕前にはハミルトンとのチーム内バトルに注目が集まり、多くの業界関係者がハミルトンの圧勝を予想していた。しかしながら、2017年シーズン最初の4つのグランプリを終えた現時点では、ハルミトンが3勝1敗と勝ち越して入るものの優勝回数では並び、ランキングも10ポイント差に過ぎず、辛うじてハミルトンが先行している状態と言えなくもない。

ボッタスは第4戦ロシアGPで自身キャリア初となる優勝を成し遂げ徐々にリズムに乗りつつある。ハミルトンはロシアGP金曜フリー走行から日曜の決勝までの全てのセッションで、ボッタスにコンマ5秒近くもの大差を付けられてしまった。ハミルトンは決勝を4位で終えたとは言え、優勝のボッタスとのギャップは36秒320もあり全く良いところがなかった。3度の世界王者に一体何が起きているのであろうか?

スタートはOKだが、エンジンがオーバーヒート

レースを終えたハミルトンは決勝のスタートを次のように振り返る。

「スタートはめちゃくちゃ良かったよ。スリップストリームを得るために前の二台についてコース左側に寄ったんだ。でも前を走っていたセバスチャンもバルテリのスリップストリームを使ってたからオーバーテイクは出来なかったんだ。自分の順位を守ることに徹したよ」

金曜日とは異なり、土曜と日曜はオーバーステアに苦しんでいたハミルトン。決勝のみならず予選の時から速さがなかったと認めている。これについてハミルトンは、まだ原因は調査中だとしながらも熱の問題があったのではないかと考えている。

「エンジンがオーバーヒートしてたんだ。どうしてなのかは分からないけど。土曜日から僕にはペースがなかったんだ。前の連中と戦うことはできなかった。でもずっとこのセットアップでやってきたから問題がなんなのかよく分からないんだ。いずれにしても、熱の問題で少なくとも1秒は失ってたよ」

これで世界が終わるわけじゃない

チャンピオンシップについて尋ねられたハミルトンは、それについては考えていないとし、今は以前のペースを取り戻すことが先決だと考えている。

「とにかく今は何故今週こんなにも遅かったのか、セットアップのどこに問題があったのかを理解する必要があるよ。僕はまだチャンピオンシップで2位だしこれで世界が終わるわけじゃない。以前のようなスピードを取り戻す必要がある」

「今週は信頼性の問題はなかったよ。タイヤとか熱とかマシンの快適性について苦労しただけなんだ。信頼性について考える余地はないよ。僕らのマシンの信頼性は今までもピカイチだったからね」

ボッタスとはセットアップも運転スタイルも酷似

終始レースを先導したバルテリ・ボッタス
©PurePitWall ボッタスは終始レースを先導した

セットアップ上に何らかの問題があると語るハミルトンだが、チームメイトのボッタスのセットアップとはほとんど違いはなく、まだドライビングスタイルも似ているため、何故ボッタスよりも遅かったのかまるで分からないと言う。

「大きな違いはないんだ。僕らはほとんど同じセットアップを使ってる。中低速でのセットアップに少しだけ違いがある程度だね。まあちょうどその部分が僕が苦しんでいたところだけどさ。でも詳しくはよく知らないんだ。彼は上手くいったけど、僕はそうじゃなかった。何でなのか本当に分からないんだ。僕らのドライビングスタイルはとても似てるしね」

マッサ「優勝したことでボッタスは一皮むける」

フェリペ・マッサは初優勝を手にした元チームメイトのボッタスを祝福し「ヴァルデリが初優勝を成し遂げたことは本当に嬉しいよ。彼がメルセデスと契約した時から、彼がウィリアムズにいた時と同じように良い仕事をするのは分かってた。彼はそれをやってのけたんだ。初勝利を上げたことでまた一皮むけるだろうね」とコメント。ボッタスが勢いに乗るのではないかとの見方を示した。(参考:マッサF1ロシアGP決勝後コメント)

統計的に言えば、過去ロシアGPを制したドライバーは、例外なくその年のワールドチャンピオンの座を射止めている。ハミルトンとボッタスのバトルから益々目が離せなくなりそうだ。

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