F1ブラジルGP 予選2番手のベッテル、計量計破壊の一件で審議の対象に…グリッド降格の危機
スクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテルはF1ブラジルGP予選で2番手タイムを記録したものの、セッション中にオフィシャルの指示に従わなかったとしてスチュワードに召喚されており、グリッド降格の危機に立たされている。
予選第二ラウンドのQ2でベッテルは、ランダムで選ばれた車検に引っかかりマシン計量を行う際、オフィシャルからのエンジン停止命令を無視。エンジンをかけたまま計量ブリッジに乗った事で正しい計量が出来なかっただけでなく、計量器を破損させる失態を犯した。
FIAのテクニカル・ディレクターを務めるジョー・バウアーは予選終了後の現地15時41分に、ベッテルの行為に対して以下の声明を発表した。
「予選第二セッション時間内の15時27分、計量のために5号車のドライバーを呼び出したところ、ドライバーはエンジンの電源を落とす事を拒否。エンジンが可動している状態で計測器に乗ったため、正確な結果を得ることが困難な状況となった。計量が終了した後、ドライバーは自ら計量器から降りたため、計量器が壊れる事となった」
「ドライバーが指示に従わず、さらに計量手順が損なわれた事を受けて、当問題をスチュワードに報告した」
予選後のトップ3インタビューの場でベッテルは、ドライからウェットへと急速に変化するコンディションの中で車検に呼ばれた事で焦ったと釈明したが、より良い結果を求めるばかりに高価な代償を支払う可能性がある。スポーティング・レギュレーションではオフィシャルの指示に従う事を定めており、本件に関して有罪判決が下った場合、ベッテルは日曜の決勝でグリッドペナルティを受ける可能性がある。
その後FIAは審議を経て、ベッテルに対し2万5,000ユーロ、日本円にして約323万円の罰金を科す裁定を下した。