セバスチャン・ベッテル、F1引退後の本格復帰は2024年ル・マン24時間レースか
2022年末限りでF1から引退した4度のワールドチャンピオン、セバスチャン・ベッテルの本格的なレース復帰は2024年6月15~16日にサルト・サーキットで予定されている耐久レースの最高峰、第92回ル・マン24時間レースとなるかもしれない。
独「RTL」が6月14日に伝えたところによると、35歳のドイツ人ドライバーは100年前に初開催を迎えたル・マンの歴史やマシンに魅了されており、来年の参戦を検討していると言う。
奇しくも今年のル・マンでは、個人広報担当者として10年以上に渡ってベッテルを支え続けてきたブリッタ・ロースケの姿があった。フランスのテレビ局「レキップTV」のレポーターとして現場の雰囲気を視聴者に伝えた。
FIA世界耐久選手権(WEC)では今シーズン限りでLMP2クラスが廃止されるものの、ル・マン24時間に関しては来季もエントリーが認められる予定で、ハイパーカーとLMGTE Amに取って代わるLMGT3を含めた3カテゴリー体制でのレースとなる見通しだ。
ハイパーカークラスにはトヨタを筆頭に、フェラーリ、プジョー、グリッケンハウス、ヴァンウォールのLMH勢に加えてポルシェ、キャデラックのLMDh勢が参戦しているが、2024年にはアルピーヌ、ランボルギーニ、そしてBMWが新たにLMDhマシンで争いに加わる見通しだ。
ハイパーカーであれば母国ドイツ繋がりでポルシェかBMWか、あるいはかつての所属チームであるイタリアの名門か。ベッテルはシングルシーター一筋にキャリアを歩んできたため、ル・マンに先駆けて何らかのカテゴリーで準備を積む可能性もありそうだが果たして。
引退後のベッテルは妻のハンナと3人の子供たちとの時間を楽しみつつ、今は一人の視聴者としてF1を観戦しているものの、「半年後には気が狂ってソファに座っていられなくなり、またクルマをドライブしたくなる可能性もある」として、あらゆる可能性を除外していない。