フェルスタッペン、”道化師”気分を味わい嫌悪感…開幕を前にF1ラスベガスGPを酷評
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マックス・フェルスタッペン(レッドブル)はF1ラスベガスGPの初日を前に行われたオープニングイベントを経て、自身を含むドライバー達が「ピエロのように見えた」などと嫌悪感をあらわにし、競技としての純粋さよりもエンターテインメントと商業的側面を重視するイベントのあり方に異議を唱えた。
史上初の開催に向けて現地水曜の夜、ラスベガスGPは豪華なオープニングセレモニーで幕を開けた。カイリー・ミノーグやジャーニーなど数々の音楽スターによるパフォーマンスが行われ、圧倒的な音と光に彩られる中、油圧リフトに乗せられたドライバーたちが観衆の前に姿を現す形でクライマックスを迎えた。
英「Crash.Net」によると、その華やかな演出に対して3度のF1ワールドチャンピオンは、主催者やF1に対して配慮する事なく「僕にとってこの手の事は全部、飛ばして貰って構わない。あそこに立っているだけでピエロのように見える」と批判的だった。
「この手の事が全部、好きじゃないんだ。(コース上で)最善を尽くすという事に関しては楽しみにしているけど、これは僕の好みじゃない」
F1首脳陣と意見を交わす用意があるかと問われると「どうだろうね。僕が気に入るかどうかは別にして、彼らはそれでお金を稼いでいるんだろうし、僕にどうこう出来ることじゃないけど、”フリ”をするつもりはない」と答えた。
「僕はいつだってポジティブな事に対してもネガティブな事についても自分の意見を言う。それが僕なんだ」
「ショーが好きな人もいるだろうけど、僕は全然好きじゃない。僕は(レースでの)パフォーマンス面だけに焦点を当てて育ってきた。そういう風な考えの持ち主なんだ。だからベガスにいるのは好きだけど、レースをするにはあまり向いていないと思う」
ショー的な要素を徹底的に嫌悪するその姿勢は、南米と中東を横断する激動のトリプルヘッダーを終えた直後でさえ、すぐさま自宅に戻ってシムレースに熱中するほどレース好きなフェルスタッペンらしいスタンスと言える。
フェラーリの元F1チーム代表で、モハメド・ベン・スレイエムFIA会長の前任であったジャン・トッドはかつて、「マックスは少しキミに似ている。とても素直で、才能に溢れ、限られた事にしか興味を示さないという点でね。無関心なんだ」と述べ、キミ・ライコネンとの類似性を指摘した。
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— Oracle Red Bull Racing (@redbullracing) November 16, 2023
「99%がショーでスポーツイベントとしては1%」「楽しみにしていない」などとラスベガスGPを酷評するフェルスタッペンは、コックピットから見える風景を除いてコースそのものにも否定的だ。
英「Race Fans」によるとフェルスタッペンは「僕はそもそも、ストリートサーキットをあまり刺激的だと思っていない。今のマシンの場合はなおさらね。とにかくクルマが重すぎる。グリップが低い場合は特に軽い方が良いのに」と語った。
「もちろん、ストリップ(ベガスの中心部)を駆け抜ける際の景色は最高だろうけど、レイアウト自体はそれほどエキサイティングじゃない。F1の場合は高速コーナーがたくさんある方がずっと楽しい」
予選の際に1周を全力でアタックして楽しめるコースの方が好みなのか、それともオーバーテイクが可能でレースで楽しめるサーキットの方が良いのかと問われると次のように答えた。
「レースにしても予選にしてもオースティンは素晴らしいコースだと思う。鈴鹿はレースで最高だけど、予選であってもファンタスティックだ。スパは1ラップでもレースでも最高だ。両方とも素晴らしいコースは十分にある」