バンピーなサーキット・オブ・ジ・アメリカズ（COTA）について2023年F1アメリカGPのトップ3フィニッシャー達は、F1サーキットに求められる水準に達していない等として路面のクオリティに懸念を示し、サーキット側に改善を要求した。

56周のレースを経て、ルイス・ハミルトン（メルセデス）とランド・ノリス（マクラーレン）を抑えて今季15勝目、3年連続でアメリカGPを制したマックス・フェルスタッペン（レッドブル）は「飛んだり跳ねたりしっぱなし」でCOTAはF1よりも「ラリーカー」向きだと語った。

「ダウンフォースのおかげで地面に押さえつけられているから、多分それほど酷いようには見えないだろうけど、幾つかの場所ではあまりにもバンプとジャンプが酷い。これはF1レベル…じゃないと思う」

「レイアウトは素晴らしいし、僕はこのコースが大好きだけど、正直に言えばこの先の数シーズンに向けて新しいターマックが必要なのは間違いないし、もっとスムーズにしなきゃならないと思う。これに関しては何年も前から要求しているけど、実際には行われていない」

2012年の初開催以来、COTAのバンプはF1ドライバーだけでなくMotoGPライダーの批判の的となってきた。だが、路面の凹凸の原因はオースティン付近に広がる粘土質の土壌とこれに起因する地盤沈下にあり解決は難しい。

問題解決のために2020年に向けてコース全長の40%が再舗装されたが、2021年のMotoGPアメリカGPでは、アプリリアのアレイシ・エスパルガロが「本当にとんでもなく凄く危険で悪夢のようだ」とレース中止を訴えるなど、多くのライダーが不満をあらわにした。

そこでCOTAは再び予算を投じ、2021年に向けて大掛かりなコース改修を実施。2022年大会に向けても一部の再舗装工事が行われ、本大会に向けてもターン12と、ターン14～16に新しいターマックが敷設された。

技術規定が定めるプランク摩耗の要件を満たしていなかった事で、後に失格処分が下される事になるハミルトンは「マックスに同意するよ。サーキットに個性を加えるという点で、幾つかのパンプは気に入っているけど、あまりにも多すぎる」と指摘した。

「GPDAのドライバーとして、彼らと議論し、手助けする事に対して僕らはオープンだ。大金がかかるから全部はやらないかもしれない、というような場合にね」

「例えば、最後のコーナーからスタートラインまではスムーズだけど、他の部分に関しては…バンピーだ！ ピットレーンはスムーズなんだけどね（笑）改善できる所があるのは間違いない」

ハミルトンとシャルル・ルクレール（フェラーリ）のクルマのプランクがチームの想定以上に摩耗した原因の1つはバンプと見られている。

3位フィニッシュしたノリスは「100mボードがある場所からターン12に向けて再舗装されていたんだけど、あそこは僕らがブレーキを踏む場所なんだよね」と述べ、ブレーキングゾーンに新しいターマックが敷設されていた事に不満を示した。

「僕が聞いた話だと、来年、第1セクターあたりが再舗装される予定らしいから、それで少し、良くなるといいんだけど」

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