F1アメリカGP PU投入状況:ボッタスに6基目ICE、信頼性懸念のメルセデス勢3台とアロンソがグリッド降格
国際自動車連盟(FIA)テクニカルデリゲートの発表を元に、2021年F1第17戦アメリカGP決勝前時点での各ドライバー毎のパワーユニット(PU)投入状況を以下にまとめる。
信頼性に不安材料を抱えるメルセデスはサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)での週末に先立ち、ワークスとカスタマーの計3台に新たなPUコンポーネントを投じた。
バルテリ・ボッタスに今季6基目となるICE(内燃エンジン)と4基目のエキゾーストを開封した。ICEは既に年間割り当て上限を越えており、日曜のレースで5グリッド降格ペナルティが科された。
同じ様にアストンマーチンのセバスチャン・ベッテルとウィリアムズのジョージ・ラッセルも交換を行った。共に今季4基目となるICE、ターボチャージャー、MGU-Hを搭載。ベッテルは5基目、ラッセルは4基目のエキゾーストを開封した。最後尾スタートとなった。
メルセデスの広報担当者はボッタスのPU交換について「これによりシーズン終了までパフォーマンスと信頼性のベストバランスを確保する事ができる」と語った。
信頼性に問題を抱えるメルセデスの2021年型M12を搭載する8台のうち、降格ペナルティを受けていないのはランド・ノリス(マクラーレン)とランス・ストロール(アストンマーチン)のみだ。
また最終フリー走行に先立っては、アルピーヌのフェルナンド・アロンソが今季4基目となるICE、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-K、今季3基目のES(バッテリー)及びCE(コントロール・エレクトロニクス)、そして9セット目のエキゾーストを開封した。
コース幅が狭く、バックストレートの後に低速セクションが続くCOTAはカレンダーの中で最もオーバーテイクが容易であり、PUペナルティを受けるには理想的なコースで、前回大会の2019年のレースではDRSを使ったものを含めて計60回の追い抜きが記録された。
V6ハイブリッド導入8年目の今年はICE、TC、MGU-H、MGU-Kが各々年間3基まで、CE、ESは各2基まで、また今季より新たに使用上限数が設定されたエキゾースト・システムは年間8セットまで降格ペナルティなく使用できる。ただしカレンダーが19戦以下となった場合は、MGU-Kの年間許容数が2基までに制限される。
F1アメリカGP:パワーユニット投入状況
Driver | ICE | TC | MGU-H | MGU-K | ES | CE | EX |
---|---|---|---|---|---|---|---|
4 | 3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 4 | |
6 | 5 | 5 | 4 | 3 | 3 | 6 | |
4 | 4 | 4 | 4 | 3 | 3 | 7 | |
4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 6 | |
4 | 4 | 4 | 2 | 2 | 2 | 4 | |
3 | 3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 5 | |
3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 2 | 3 | |
4 | 4 | 4 | 3 | 2 | 2 | 5 | |
4 | 4 | 4 | 4 | 3 | 3 | 9 | |
3 | 3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 8 | |
4 | 4 | 4 | 3 | 3 | 3 | 6 | |
4 | 4 | 4 | 3 | 3 | 3 | 7 | |
3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 6 | |
4 | 4 | 4 | 4 | 3 | 3 | 7 | |
3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 2 | 6 | |
3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 2 | 6 | |
3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 2 | 5 | |
3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 2 | 5 | |
4 | 4 | 4 | 2 | 2 | 2 | 4 | |
4 | 4 | 4 | 2 | 2 | 2 | 4 |