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第17戦F1アメリカGPで久方ぶりに表彰台に立ったセバスチャン・ベッテルだが、囲み取材に応えるその表情は厳しく、眉間の深い溝が今の心境を物語っていた。ポディウム獲得とは言え、表彰台の一番上に立ったのは選手権王手のルイス・ハミルトン。勝たねばならぬ相手に敗北した。
シーズン前半戦をタイトルリーダーとして折り返したものの、後半はツキに見放された部分もあり失速。最後に獲得したポディウムは第13戦イタリアGPの3位。翌アジアラウンド以降はハミルトンが3勝を挙げる中でベッテルはリタイヤ2回と、自力タイトルの望みは潰えた。
「誰が悪いわけでもない」「運がないとかそういう事じゃない」「全てを受け入れる必要がある」…レースを終えたベッテルの口から出たのは、その言葉とは裏腹に今の状況を受け入れきれていない等身大のベッテルのそのものであった。
勝ちたかったのに勝てなかった
セバスチャン・ベッテル決勝: 2位, 予選: 2位
今日のスタートは良かったよ。日本GPのスタートも良かったと思うけど、あの時はパワーを失ってたからね。だから今日は上手くスタートできて良かったよ。
上手くリズムを掴めたけど、数周走ったらタイヤの温度がどんどん上がってしまいかなり辛かった。勝ちたかったのに勝てなかったから、ちょっとがっかりしてる。
僕らは正しい方向に向かってると思うけど、色んな残念な出来事が起きてしまった。でも、それは運がなくてとか、誰かのせいでといった理由で起きたわけじゃないから、すべて受け入れなきゃって思ってるよ。
それに、強さを発揮できるって思ってたレースで走れず終わったこともあるし、そっちの方がもっと残念さ。今日のレースにはポジティブな面もあったけど、望んでた結果じゃないから最高の1日だったとは言えないね。
決勝レースの詳細については、2017年F1アメリカGP決勝結果とダイジェストを参照されたい。