ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターとレッドブル・ホンダのセルジオ・ペレス、2021年2月24日:シルバーストン・サーキットにて
Courtesy Of Red Bull Content Pool

日本文化とホンダの職業意識を愛するセルジオ・ペレス「アイデアを伝えるや否やすぐに仕事に取り組んでくれる」

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2021年FIA-F1世界選手権第16戦トルコGPに先立ち、レッドブル・レーシングのセルジオ・ペレスは日本文化とホンダの職業意識に感銘を受けている事を明かした。

今週末は本来、鈴鹿サーキットでの日本GPが予定されていたが、コロナ渦を巡る国内規制に阻まれイスタンブール・パーク・サーキットでのトルコGPに取って代わられる事となった。

2021年シーズンに向けてレーシングポイントからミルトンキーンズのチームへと移籍してきたチェコにとって、日本での”ホームレース”を戦う機会は恐らく2度とやってはこない。日本のエンジンパートナーは今季末を以てF1を去る。

日本GPの中止とホンダとのこれまでの仕事のあり方について問われたペレスは「日本でレースができなくて本当に残念だ。ホンダエンジンを積んで日本でレースをするのは凄く特別な経験になるはずだっただけにね」と答えた。

「代わりに日本から観戦してくれるファンに敬意を表して、トルコGPで素晴らしい結果を届けられるよう頑張るつもりだ」

「僕はホンダに心から感銘を受けているし、こうした歴史あるブランドの一員である事を本当に誇らしく思っている」

「日本の文化とホンダの仕事ぶりが大好きなんだ。誰かに話しかけた途端、彼らはすぐにそのアイデアに取り組んでくれる。一緒に仕事をする上で本当に刺激的な組織なんだ」

前戦ロシアGPでは一時リードラップを刻むなど表彰台獲得に向けて有望な位置を走っていたが、最終盤の雨に際してインターミディエイトへの履き替えが遅れたためにポディウムを逃す残念な結果に終わった。

とは言えペレスは移籍後15レースを消化した事でRB16Bへの自信を深めていると言い、経験というアドバンテージを活かして今週末のトルコGPで表彰台に上がる事を目指している。

ペレスはルイス・ハミルトン、セバスチャン・ベッテル、フェルナンド・アロンソ、キミ・ライコネンと並び、イスタンブールが昨年以前にF1カレンダーに最後に登場した2011年にレースをした経験を持つベテラン勢の一人だ。

「最近はペースも上がってきているし、自信を持ってクルマをドライブできている」とペレスは語る。

「でもシーズン閉幕時にチャンピオンシップで目標とする位置に到達するためには、予選で真っ当なポジションを獲得して大量ポイントを獲っていけるようにしなきゃならない」

「ロシアGPの後、何が悪かったのか、何が良かったのか、どこを改善すべきかって事を分析するために多くの作業に取り組んだ」

「シミュレーションでの作業にも時間を費やしたし、今週末のトルコGPに向けてはかなり集中して宿題をこなしてきたつもりだ」

「コース上でのパフォーマンスそのものは悪くないけど、今度は結果でそれを示さなきゃならない。今週末は再び表彰台に立ちたい」


トルコGPの舞台となる全長5,338mのイスタンブール・パーク・サーキットは「ディアボリカ」の愛称で親しまれる屈指の高速の複合コーナー、ターン8が有名で、ヘルマン・ティルケ最高傑作の一つとの呼声も高い。

雨の中で行われた昨年のグランプリでは、予選6番手のルイス・ハミルトンが逆転優勝を飾り、ミハエル・シューマッハが保持する史上最多タイの7度目のF1ワールドチャンピオンに輝いた。2位はセルジオ・ペレス、3位はセバスチャン・ベッテルという結果だった。

F1トルコGPは、日本時間10月8日(金)17時30分からのフリー走行1で幕を開ける。

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