フェラーリ、サインツに4基目投入 最後尾スタートが決定…験担ぎ?指揮官ビノットは今年も帯同せず
スクーデリア・フェラーリは2021年FIA-F1世界選手権第16戦トルコGPに先立って、カルロス・サインツのSF21に新型ハイブリッドを含む新しいパワーユニット(PU)を装着する事を明らかにした。
跳馬は前戦ロシアGPでシャルル・ルクレールのマシンにアップグレード版PUを投入。4基目に到達した事でグリッド降格ペナルティを受けたが、今度はチームメイトが最後尾からイスタンブールでのレースをスタートする事になる。
このアップグレードは2022年仕様のPUを念頭に置いたパフォーマンス向上を目的としたもので、10馬力弱のパワーアップをもたらすものと理解されているが、ソチでのレースを終えてマッティア・ビノット代表は「性能面で一歩前進した事は確かだが、それは秘密だ。数値化したくない」と具体的な言及を避けている。
またスポーティング・ディレクターを務めるローラン・メキースはソチでの予選後、新しいパワーユニットの結果に「満足している」と述べる一方「ゲームチェンジャーではない」とも述べ、劇的なパフォーマンス向上をもたらすものではないと強調している。
なおマッティア・ビノットはトルコGPに帯同せず、マラネロのファクトリーで来季マシンの開発作業の監督業務に専念する。
マッティア・ビノットは昨年も同様の理由でトルコGPを欠席した。指揮官不在の中、セバスチャン・ベッテルは3位、シャルル・ルクレールは4位と、チームはシーズン最高成績を上げた。
レースを終えたベッテルは「僕らは今回、マッティアがいない状況で最も多くのポイントを稼ぎ出す事ができたから、もし次のレースであまりポイントを獲得できずに終わる事があれば、今後は彼を自宅から出さないようにするつもりだよ!」と笑いを誘った。
なおマッティア・ビノット本人もまた「私が不在の週末にフェラーリは今季ベストレースを達成した。次のサクヒールもマラネロにいる事にするよ」とジョークを飛ばしていた。
F1トルコGPは、日本時間10月8日(金)17時30分からのフリー走行1で幕を開ける。