角田裕毅「まともじゃない」陰謀論者にMRI検査を提案
角田裕毅(アルファタウリ)はF1オランダGPでの自身のリタイアをレッドブルの陰謀だと考えるF1ファンに対し、MRI(磁気共鳴画像)検査をして頭の中を調べてもらってはどうかと提案した。
ザントフォールトで行われた決勝後半の奇妙な経緯を経てのリタイヤはレース展開を変えるバーチャル・セーフティーカー(VSC)を呼び込んだ。
このタイミングでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が後続のメルセデスに対して順位を落とす事なくタイヤ交換を行った事から、SNS上ではアルファタウリやレッドブルの戦略責任者を務めるハンナ・シュミッツに対する中傷が飛び交った。
メルセデスのトト・ウォルフ代表が、仮に選手権争いをする立場であれば徹底追及しただろう、と述べた事も火に油を注ぐ結果となった。
こうした陰謀論に対してレッドブルの姉妹チームにあたるアルファタウリは、事実無根であり容認できず、無礼で敬意を欠くものだとして強い言葉で非難した。
米Racerによると角田裕毅はイタリアGPの開幕を前に、ファンが陰謀論めいた考えを持つ事を理解できるかとの質問に対して「知りたくもありませんし、どうでも良いです」と答えた。
「どんな脳の作りになっているのか、MRIを撮って欲しいですね。どこがおかしいか知りたいところです。笑える話です」
「レッドブル・レーシングとアルファタウリは全く別のチームですので。僕らはイタリアに、彼らはイギリスに本拠を置いており、全く別のフィールドで戦っているチームです」
角田裕毅のリタイヤについて統括団体の国際自動車連盟(FIA)は調査の結果、ディファレンシャルに問題があったと結論付けている。
「ファンはいつもストーリーを作って盛り上がっていて面白いですよね」と角田裕毅は続ける。
「クルマに問題があったというのは、ごく単純な事実であって、チームはディファレンシャルが原因であったと確認しています」
「正直に言って、まともな話じゃないです。僕にはポイント獲得のチャンスがあったわけで、マックスを助ける理由なんてありませんよね?」
「第一に、マックスがトップあるいは2番手を走っていた事なんて知りませんでした。僕は兎に角、自分の仕事に集中しているだけであって、レッドブル・レーシングの事は気にしていません」
「一旦停めたクルマを再始動させた事を含めて、あれはみんなを混乱させるものでしたが、僕らは問題を特定できていなかったんです」
当時、入賞に手が届く場所を走行していた角田裕毅は、もしフェルスタッペンを手助けするためなら「何故、チームはピエール(ガスリー)を使わなかったのでしょうか? 僕は彼の前にいたわけですから」と付け加えた。