
F1規則を知り尽くすサマーヴィル、新設ポストで再建アルピーヌに合流
2022年のグランドエフェクトカー規定、そして新たな時代の幕開けを告げた2026年のレギュレーション。両規則の空力面の策定に関与してきたジェイソン・サマーヴィルが、2026年5月15日付けで新設の副テクニカル・ディレクターとしてアルピーヌに合流した。
昨年11月の国際自動車連盟(FIA)離脱から数えて、約半年に及ぶ”ガーデニング休暇”を経ての合流となった。直近まで関与していた2026年規則の細部を熟知している以上、即時合流は認められなかった。
15年ぶりのエンストン復帰
サマーヴィルはウィリアムズ、トヨタ、ルノーといった複数のF1チームで空力部門を渡り歩いたベテランエンジニアだ。直近の数年間は、F1とFIA双方の立場から技術規則の策定に従事していた。
特に注目されるのは2つの職務だ。1つは、グランドエフェクトカー時代を呼び戻した2022年規則の空力研究を主導したこと。もう1つは、2026年規則において、空力面の枠組み構築に深く関与したことだ。
サマーヴィルにとってアルピーヌへの合流は、英国エンストンへの”帰還”を意味する。彼がこの地で働くのは、このチームがルノーの看板を掲げていた2010年・2011年以来となる。
「F1チームの一員という立場から離れて、もう数年になる。再びその立場に戻り、ミリ秒を追い求め、ライバルとポイントを争い、願わくばトロフィーをも争う――そんな機会を心から楽しみにしている」とサマーヴィルは語った。
新設ポストで狙う底上げ
Courtesy Of Alpine Racing
アルピーヌF1チームの副テクニカル・ディレクターに就任したジェイソン・サマーヴィルとエグゼクティブ・テクニカルディレクターのデビッド・サンチェス、2026年5月15日
サマーヴィルが就く副テクニカル・ディレクター職は、今回新たに設けられたポジションであり、エグゼクティブ・テクニカル・ディレクターを務めるデイビッド・サンチェス直属の部下という位置づけだ。
アルピーヌによれば、この新たなポストは、設計陣と空力エンジニアたちのアウトプットを底上げし、グリッド最前列により近づくことを目的として設計された。サンチェスはサマーヴィルの加入について、次のように語る。
「チームが今シーズンこれまで成し遂げてきた仕事は素晴らしいものだ。だが、それはまだ始まりに過ぎず、誰一人としてそこに安住している者はいない」
「ジェイソンを我々のテクニカルチームに加えることで、最新のF1開発競争の中で、さらにパフォーマンスを引き上げる一歩を踏み出すことができる」
サマーヴィルの加入は、アルピーヌが現在のF1マーケットにおいて有力な人材を引きつける吸引力を持ち始めていることを示す事例とも言える。
アルピーヌは現在、コンストラクターズ選手権で5位に位置しており、開幕からの4戦で獲得したポイントは、すでに昨シーズン全体の合計を上回っている。
Courtesy Of Alpine Racing
アルピーヌF1チームの副テクニカル・ディレクターに就任したジェイソン・サマーヴィル、2026年5月15日